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2017.07.03 MON - 動画ブログ

人はなぜ集団になると怠けるのか「社会的手抜き」の心理学

大阪大学大学院人間科学研究科教授の釘原直樹さんの人はなぜ集団になると怠けるのか「社会的手抜き」の心理学、という本をを取り上げるライブを行います。興味がある人は下記URLを時間になったらクリックして下さい。観られなかった人も後から録画で見れます。時間は19時50分です。


内容を簡単に紹介すると社員が一人でできる仕事量が100だとします。すると2人集まればできる仕事量は200で、5人だと500になる・・・はずですよね?しかし、人は集団になると怠けると言う事がこの本に書かれています。この本の本文を引用すると

個々人は自分の能力や力を集団の中で100%発揮しているのであろうか。この問題に関して初めてくわしく分析したのは20世紀の初頭、フランスの農業技術の教授であったリンゲルマンである。
彼が実験したのは、綱引きや荷車を引くこと、回転するひき臼のバーを押すことなどであった。実験の結果、1人の力を100%とした場合、集団作業時の1人当たりの力の量は、2人の場合93%、3人85%、4人77%、5人70%、6人63%、7人56%、8人49%となった。

つまり、8人で作業する場合、単独で作業するときにくらべて、半分以下しか力を出していないのである。このような実験を通じて、リンゲルマンは集団作業時には1人当たりのパフォーマンスが低下することを明らかにしたのである。このように、個人が単独で作業を行った場合にくらべて、集団で作業を行う場合のほうが1人当たりの努力の量(動機づけ)が低下する現象を社会的手抜きという。
引用終わり人はなぜ集団になると怠けるのか「社会的手抜き」の心理学
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より

他にもこの本の中では朝日新聞社の2008年7月15日のニュースが紹介されています。それは

厚生労働省の職員が勤務中、公用パソコンを使って業務と関係のない掲示板やゲーム関連サイトなどを1日約12万件閲覧していたことが分かった。昨年もインターネットへの書き込み問題が発覚しており、舛添厚労相は14日、記者団に「職務中にそういうことをすべきでない。きちんとルールを作る」と表明した。厚労省は5月7日時点で、本省と地方厚生局8カ所の計約5500台のパソコンのネット利用状況を一斉に調査。閲覧されたサイト計約1000万件を分析したところ、業務と関係なさそうな閲覧は約12万2000件(1・2%)あった。(中略)調査を受けて6月18日から、掲示板なども閲覧できないようにした。(中略)町村官房長官は14日の記者会見で「不適正な実態があれば処分も検討する」と語った。

というニュースです。厚生労働省の職員が仕事中にパソコンでサボっていたというニュースです。これは2008年のニュースですが今でもそんなに変わらないのでは無いでしょうか。この頃はLINEやFacebookMessengerもそこまで普及していませんでした。仮に特定のサイトを見られないようにしても私的なメールやメッセージのやり取りは簡単にできてしまいます。

他にも

サイバー手抜きによる損失

米国では業務中に90%の従業員がウェブ・サーフィンをしていて、84%が私的にメールの送受信を行っているという調査結果がある(1)。業務中に行われるウェブ・サイトに対するアクセスは90%が業務と無関連のものであり、平均して1・7時間をインターネット・サーフィンで費やしているという報告もある。さらに1年間に540億ドル(50兆円程度)の損失と40%の生産性の低下をもたらしているとの主張もある。

という事も紹介されています。これもアメリカだけの特別な事情では無く、日本でも大して変わらないでしょう。ビジネスマンも公務員も仕事しながらサボっているのです。私の会社でも昔にたような物でした。この文章を読んで普通の経営者なら1日1.7時間もサボっていて生産性が40%も下がっている!じゃあ、ルールを徹底してそういうことが出来ないようにすれば生産性は40%戻る!とか、罰則を設けてやる!とか考えるのでしょう。

今回のライブでは社会的な手抜きがどのようなものか、サボろうとする真理は何なのかについて話しつつ21世紀の働き方を提案したいと思います。

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清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

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