2018.01.14 SUN - 日記
真剣に出版物を出そうと思ったら自然と思いつくこと。それは著者となるべく時間と場所を共有すると言う事だ。
これはレストランとか喫茶店とかに例えるとわかりやすいのではないでしょうか。私がここは美味しいな〜と思うレストランは大抵店主自身が食材の買い出しに行っています。中には自分で食材を獲る人もいるくらいです。それは自分自身のこだわりがあるからです。美味しい珈琲を出す喫茶店も行き着くところまで行くと現地まで珈琲豆の買い出しに行くくらいです。
原材料に興味が無く、単に卸から買うだけで作るところと、原材料まで興味を持って真剣に作ろうとする人とならどう考えてもこだわりや真剣さは後者の方が上でしょう。そしてそれは文字にはできませんがお客さんには文字を超えて伝わるものです。
この金曜日に烏賀陽さんと福島に行って烏賀陽さんが取材する様子を12時間以上密着取材してきました。それもこれから出す烏賀陽さんとの本を出す上で読者に対して真摯に向き合うなら必要な事だと思ったからです。安冨さんのライブに行ったり本間さんの実家近くまでわざわざ行くのも同じ理由です。著者が暮らしてる環境や楽しんでいる環境はなるべく共有すべきです。作り手のそういう意識がいい作品を読者に届けるのだと思います。
烏賀陽さんの文章だけを読んでいると烏賀陽さんはキレッキレの文章を書くのでとても冷静で鋭い人なんだろうと思うでしょう。しかし、その背後にはこの写真にあるように被災地の人達と仲良くなる笑顔、7年間毎月かよって人間関係を作る地道な努力があるのです。そういうのは文章を読んでいるだけでは気付かないことです。この烏賀陽さんの地道な努力の現場を見ずに本を作ることと見て作る事ではやはり『何か』が違うのです。
ただし、残念ながら出版社と著者が真剣に組んで本を作る、というのは今の出版のシステムではなかなか実現しにくいモノになっています。私は烏賀陽さん、安冨さん、本間さんの3人の本を作ろうと決めています。一旦この三人以上増やささないと決めています。しかし、既存の出版社では10人、20人、それ以上の著者を編集者が抱えていることもザラにあります。それではなかなか1人1人の著者とがっぷり組んで本を作るというのは無理でしょう。
30年ほど前の新刊の出版点数は年間3万点も行っていませんでした。それが現在は8万点以上あります。その上書籍の売上げ全体は下がっているのです。こんな状況では一冊一冊真剣に作る・・・というのは難しくて仕方ないのです。
だから諦める・・・のではなく、こういう所こそ頭の使いどころな訳です。一冊一冊真剣に作るのが難しい状況だからこそ、手間暇かけて真剣に作る本が売れるのではないか?それに挑戦する事は社会にとっても著者にとっても読者にとっても幸せなことだろう。と思っているのです。これほど挑戦し甲斐のあることはありません。
おそらく50〜80年前とかに作られたばかりの出版社の人達ってこういう情熱を持っていた人が創業していたはずなのです。そこにマーケットの状況も相まって出版社は情熱と経済状況を加味して成功しました。それがITによって経済状況が変わりました。じゃあ、その経済状況に適応して情熱を持っている人が挑戦したら・・・?そりゃ成功するでしょう。楽しみです。
追伸
万冊祭1日目 知性、地位、経済力、東京大学教授安冨歩さんと一月万冊清水有高が語る読書から無限の生きる力を引き出す方法
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今日も読書!
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学で講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。コーチングと読書を通じて色々な可能性をみんなに伝えていきたくてこのチャンネルを運営中。月1,500冊以上の読書をして、それとは別腹で漫画も毎月数百冊読む。趣味はパイプ、葉巻、ドライブ、喫茶店&本屋巡り。
清水 有高Yukou Shimizu
ビ・ハイア株式会社 代表取締役
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。
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