2019.11.10 SUN - 日記
新聞ともあろうものが・・・と今更言ってもしかたない(笑)広告メディアとして素晴らしく出来がいい朝日新聞さん本日の一面。
新聞ともあろうものが・・・と今更言ってもしかたない(笑)笑うしかない。広告メディアとして素晴らしく出来がいい朝日新聞さん本日の一面。
今朝、喫茶店で朝日新聞を取ってみたら一面の記事が「(老後レス時代 エイジングニッポン:1)71歳、働くしかない」だった。年金も少なく、老後もずっと働く必要がある、安倍政権は云々かんぬんという記事。
20年以上前に私は大学1年生だった時に自分で経済を調べて
「これからは非正規雇用が増える。経済が回復しても正社員が増える事はない。だから会社頼りに人生設計しても途中ではしごを外されることになる」
と思ってそれを新聞部の記事にした覚えがある。その時既に「ジョブレスリカバリー 雇用なき景気回復」という概念は1990年代初頭に海外で論じられていた。その辺りの本を読んで記事を書いた覚えがある。
私の入学した大学は当時出来て3年目の新興の公立大学の滋賀県立大学。出来たばかりと言うこともあって就職活動にはとても不利だ。公立大学とは言えOBOGがいない。だからこそ大学1年生の頃から卒業後どのように社会に出て生き残っていくかリアルに考えて行く必要があるし、勉強もちゃんとしないとダメ。自分の所属する学部だけではなく社会や経済の問題にも目を向けよう云々かんぬん。そんな記事を書いた覚えがある。
全く読まれなかった(笑)
確かその時に読んだ一冊が日本的雇用慣行の経済学―労働市場の流動化と日本経済だったと思う。実家に帰る機会があれば本があるかどうかチェックしてみよう。
大学3〜4年生頃になると「このまま行ったら社会保障は破綻するか著しく縮小される」というのも本を読んだらわかった。20年くらい前から「会社に頼らず、社会保障に頼らず、とりあえず自分が生きていく力を身につけていくしかない」と思った私はベンチャー企業に入って稼ぐ力を身につけようと決めた。
それは「自分の夢を叶える」というポジティブな理由と「これから衰退していく社会で生き抜く力を身につける」というどちらかというとネガティブな理由から決定された。
今、語られている非正規雇用問題とか社会保障問題は20年以上前からずっと問題にされている。そして解決策は今の所ほとんどない。いつか解決策が生まれるのかもしれないけど、それを待っていたら自分が老人になってしまう。国が手遅れになるのもこまるけど自分の人生が手遅れになったら目も当てられない。
現実は目の前でどんどん悪化してるのだから「政府が」とか言うのも大切だけど「とりあえず自分の人生なんとかする」というのを考えないといけない。
ただし、朝日新聞一面のように「可哀想だ」というのを前面に訴えて政府云々という記事にした方が売れるだろう。
しかし、これは新聞の役割を果たしてるのだろうか。超高齢社会になるとか、非正規雇用問題とか20年も前からわかっていたことを未だに焼き直してるだけ。むしろ、20年も前からわかっていた問題を社会に問えず未だにこんな記事書いてる新聞に価値あるんかいな。
更にいえば、1面と2面で「超高齢社会が問題だ!」と言ってる朝日新聞の裏面1面には「50〜80代をターゲットにしたユーキャンの広告」がばーーーん!と載っていた。1〜2面で感情に訴えかけた記事でPVを稼ぎ、裏面では広告を載せる。報道メディアではなく広告メディアとして今日の朝日新聞を見た場合、素晴らしい出来だ。
と思ったらなんと今日の新聞広告の裏面は朝日新聞だけではなく読売産経毎日全てがユーキャンの広告だった(笑)裏面部分はいつのまにか広告面になったようだ。報道メディアではなく広告メディアとして考えた場合朝日読売産経毎日全ての判断はまこと正しい。
新聞の衰退云々も今更言うことじゃない。烏賀陽さんが「朝日ともあろうものが」という本にバッチリ書かれている。烏賀陽さんが朝日新聞を辞めたのは17年近く前なのでこれもまた語り尽くされている。
語り尽くされている話題を感情的に消費しても何にも変わらない。現実に即して現実を変えていかないとね。今日も読書。
清水 有高Yukou Shimizu
ビ・ハイア株式会社 代表取締役
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。
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