2018.08.21 TUE - 日記
その美談、美談じゃないかもしれません。ミスを許すというと聞こえはいいが実は良くないかも?
普通ならクビなんですが、なんと当時20代だった清水さんはわざわざその逮捕された人の親の所まで行って、本人が反省するなら更正を手伝いたいし、首にもしないから親御さんも見守ってあげて欲しいと言いました。ちなみにこの人私の10才くらい年上でした。更にいうと結婚もしていて子どももいる。私はその子どもが可哀想で奥さんに「反省してると言ってたので許してあげて欲しい」と何故か私がお願いした。
その逮捕された人の親にもとても感謝されて、本人も感激して反省して、こんなことは絶対やめる、頑張ります!という話になったのですが、その数年後に新卒のインターン生を何人も会社に入れたらその中の女性インターンにセクハラ!流石に何にも反省してないじゃないか!!!という訳で今度はクビにしました。結局反省も何もして無くて風の便りでまた似たような事をしたらしい・・・という事を聞いてやるせなくなったのを覚えています。
あの時は女性インターン全員集めて事情を正直に説明し、全員に1人1人面談して謝り、会社としてのケジメをつけるためにクビにする、このようなことを起こして申し訳ない、と言う話をしました。あの話はとてもヘビーだったけど、聞く方も女の子達もいたし辛かっただろうな・・・私もしんどかったけど、ぶっちゃけ女性達の方がもっともっと想像を絶して辛かったと思う。
私は男性なのでそういう目にあってしまった女性の味わった怖さとかはよくわかりません。よくわからないからこそ、かなり厳罰を以て接するべきだと思って社内でおこした事件に対しては前回の件もあったので即クビにしました。
しかし、です。これって現行犯で逮捕された段階でクビの方が良かったですよね。それを許して応援した行動は一見すると美談に見えますが、結局その美談のせいでインターン生が迷惑を被ったわけです。もしかしたら美談のように見えて、これはダメなことだったんでは?と最近思うようになりました。更に、今考えたら逮捕された際に、被害に遭った女性や奥さんの気持ちも考慮できてない!アカン過ぎる!10年以上前の清水ダメ!と思う。
というのも、今回裏切ってお金盗って逃げた10何年以上の付き合いの別のメンバーもかなりやらかしていて私がその都度許していたのです。しかしその度に本人が反省する、頑張る、と言うので許してしまっていました。お金が無い時は私が立て替え、飯代がないときはおごったり・・・でも最後は責任を放棄して逃げる、なわけです。
本人がミスをする、それを許す、というのは一見すると美談に見えるかもしれないけど別の視点で見た方がいいのかもしれない。この前、その逃げた10何年以上の付き合いの元仲間宛に税務署から「税金滞納の差押え通知」が来て暗澹たる気持ちになりました。私にだけじゃなくて社会に対しても責任を放棄しているわけです。
こんな風な出来事を起こすまでに至った理由は私にも一部あるんじゃないだろうか。甘やかしすぎたから彼らが本当の意味で反省して成長する機会が無かったのでは無いだろうか?とちょっと考えました。
無論、だからと言って一度のミスもゆるさん!というのはあまりにも行きすぎです。それは単に清水さんが裏切られて人間不信になっただけでしょう。この2つのエピソードは美談のように見えて結局誰も幸せになってませんよね。私も傷ついてるし、周りの人も傷ついてる。特に女性が傷ついた場合、男性としては想像を絶する部分があるからそこはかなり配慮しないとダメなのに出来ていたのだろうかと今でも悩んでる。多分、この件は死ぬまで悩んでるんじゃないだろうか。
もしかしたらもっと厳しくしていた方が本人も反省して繰り返さなかったかもしれない。女性も傷つかなかったかもしれない・・・無論、かも、を考えて後悔しても意味ないんです。ただ、後悔ではなく別の視点で見て「これからはこうしたほうがいい」という未来と現在のための学びにすることはいいことだと思っています。
これに対する答えはまだ見えていませんが、許すと気持ちいいしかっこいいし美談になりやすい。でも、それって単なる私の個人的な欲求に過ぎなくてただの欲望なんじゃないの??と疑問を冷静に投げかけるくらいはしたほうがいい。清水さんはミスをしてもついつい許しすぎるところがあり、それが相手の成長を奪っているのかもしれない。それは結局自分も相手も不幸になる。
勿論、状況に応じてケースバイケースでそれでも許した方がいい時もあるでしょう。それを考えるのが学びで、何かも方法論にすがってしまうのが思考停止です。嫌な出来事からも学びはあるし、自分がよかれと思ったことも実はマイナスのことがあるのでは?と考える、これはとても大切なことだと噛みしめている今日この頃。
人が何か1つの視点を持ってるときはそれを別の視点からも俯瞰したい。そんな想いを込めた写真です。
追伸
これ読んで大変ダナ!と思う人、起業は辞めた方がいい(笑)起業すれば意外とこれくらいの修羅場普通に起きます。会社を大きく伸ばそうとすればするほどむしろ起きまっせ。私だけが大変なんじゃない。みんな大変です。それでも笑顔!で働いてる社長達はほんま凄いわあ。
清水 有高Yukou Shimizu
ビ・ハイア株式会社 代表取締役
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。
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