2017.07.09 SUN - 速読多読コーチング
下着自撮り裁判官のTwitter投稿から考える表現の自由
要件事実マニュアルという本を何冊も出されていて本も沢山出している。アマゾンの著者ページを見るとそのノットノーマル差がわかる。なんせ、白Tシャツにジーパン姿のドヤ顔。私はこれを見て最高だな、この人、と思った。
著者ページ
https://www.amazon.co.jp/%E5%B2%A1%E5%8F%A3-%E5%9F%BA%E4%B8%80/e/B004MHD36A/ref=dp_byline_cont_book_1
以下記事引用
下着姿の自撮りを投稿裁判官のツイッター凍結される
短文投稿サイト「ツイッター」の自身のアカウントに、下着姿の「自撮り写真」などを多数投稿していた東京高裁の岡口基一(きいち)裁判官(51)のツイッターアカウントが凍結されたことが5日、分かった。
岡口裁判官はこれまで、「縄で縛られた自分」とする半裸姿の自身の写真などをツイッターに投稿。投稿は勤務時間外に行っていた。半裸姿の写真を多数投稿していた行為が、不適切な画像の使用に当たると判断されたとみられる。
岡口裁判官は昨年6月、半裸姿の写真などの投稿で裁判官の品位を傷つけたとして、同高裁から厳重注意を受けた。しかしその後も活発なツイッター活動を続けていた。
ツイッターは、アカウント凍結に該当する行為として、他者が持つ商標や著作権の侵害▽同一内容を無差別に送りつけるなどの迷惑行為▽ポルノなど不適切な画像の使用・投稿-などを規定している。
引用終わり
常識的に考えて裁判官が下着姿を自撮りしてTwitterに投稿するのはおかしい。そして、TwitterがTwitterの規約に則ってTwitterの判断としてアカウント凍結するのもTwitterのルールなのでTwitterの好きにしたらいい。でも、これで『常識的』に考えておかしいからダメに決まっている、と言っていいのだろうか。しかも凍結は解除されているのに、わざわざ産経は凍結!という風に核辺りひどい。
裁判官がSNSをしてはいけない、という法律はどこにもない。もし、このSNSを投稿しているのが出川哲朗や江頭2:50なら『常識的』に考えてOKだったのだろうか。裁判官だからダメというのは法律無視の考えだ。おそらく一昔前ならLGBTの裁判官も常識的に考えてNGと言われかねなかっただろう。
裁判官がやるからダメでしょ、自重しろ、というのは空気優先の考え方で非常に恐ろしい。この人の経歴を調べてみたら大分県立高田高等学校卒業と言うところから東京大学法学部に進学している。高校の偏差値を調べてみたら偏差値は45だった。偏差値45から東京大学法学部に進学するなんてこの時点で相当ノットノーマルだ。そこから裁判官になってノットノーマルな活動を、法律違反では無い範囲でやっている。これこそ法律をしっかり守りつつ個人の活動をやっている人と言える。
少し前にこんな事件があった。
成人漫画作者に配慮求める埼玉県警、わいせつ事件で
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017061301002306.html
「放射能検査をする」と言って女子生徒の体を触った強制わいせつなどの容疑で埼玉県警に逮捕された男が「成人向け漫画を読んで手法をまねした」と供述したとして、県警が漫画の作者を訪ね、再発防止に協力するよう配慮を求める異例の申し入れをしたことが13日、分かった。
県警によると、男は同県草加市の無職矢崎勇也容疑者(35)。昨年1月8日、草加市の住宅に「放射能の調査をしたい」などと言って入り、当時中学生だった女子生徒の体を触ったとして12日、再逮捕された。別の女児に対する強制わいせつ罪でも起訴されている。
エロマンガに影響を受けたからそういうマンガを描くな、と警察がマンガ家に指導をしたという話。これも『常識的』に考えたらエロマンガなんて反社会的な行動をうながすマンガを描くなんてけしからん、だろう。でも本当にそれでいいのだろうか。エロマンガ描いていて、それを読んだ読書がわいせつ事件起こしたらエロマンガ描いている奴悪い、になるのなら誰も自由にマンガなんて描けない。
ルソーの社会契約論やマルクスの共産党宣言、資本論を読んで革命を起こしたらヤバいのでルソー、マルクスは書くのを自重しろ、とでも言うのだろうか。モンテスキューの法の精神は風土によって法律が違うと言う事を認めているので神の唯一の法律を無視しているからありえない、とモンテスキューが批判されて法の精神が発禁処分になったようだ。ジョン・ロックの書いた統治二論はその後の名誉革命を起こす原動力になったけども、それを書いたせいでジョン・ロックは批判されて亡命までするハメになった。
社会契約論、資本論、法の精神、統治二論はエロマンガじゃないし、下着自撮りTwitterとも違うから『常識的』に考えて同列に考えるのはおかしいか?そういう思考停止にならないように常に読書をしていきたい。空気を読み、常識的に考えて、批判を忘れて自重し続けた結果誰も何も批判出来ないようになって戦争に突入した時代だってある。
J・S・ミル(イギリスの哲学者。政治哲学者、経済思想家でもあり、政治哲学多大な影響を与えた人)はかつて自由論で
世論の専制は、変わった人を非難するものだ。だから、まさしく、この専制を打ち破るために、われわれはなるべく変わった人になるのが望ましい。性格の強い人がたくさんいた時代や地域には、変わった人もたくさんいた。そして一般的に、社会に変わった人がどれほどいるかは、その社会で、ずば抜けた才能、優れた頭脳、立派な勇気がどれほど見出されるかにも比例してきた。したがって、現在、あえて変わった人になろうとする者がきわめて少ないことこそ、この時代のもっとも危うい点なのである。
と述べた。世の中が活力を失っているときこそ、変わった人が増えた方が絶対に良い。権力が集中しすぎているときはその権力から見て都合のいい価値観ばかりが常識として押しつけられるので、余計に常識の圧力は大きくなる。だからこそ読書をしてきちんと考えている人こそ、今回の様な自撮りTwitter裁判官はノットノーマルで素晴らしいと思う。
また『常識的』な意見として家族もいるのにこんな恥ずかしいことをして!というごもっともな真っ当な意見もあるだろう。それについては下記の記事を読んでみると反論出来る。
「白ブリーフ裁判官」の息子が医師を目指す理由「父にはむしろ感謝」
http://withnews.jp/article/f0170210003qq000000000000000W01110101qq000014641A
一部を引用すると
「父にはむしろ感謝しているぐらい」
――「白ブリーフ判事」として、昨年は随分騒がれましたが。
父は昔からああいう写真をネットにあげていたので、僕は今さら?という感じがしたんですけど。ヤフーニュースにも取り上げられて、「ここまできたか、さすがだな」みたいな。
――厳重注意を受けてからも、相変わらずマイペースにつぶやき続けています。
父は昔から、命令されるのが好きじゃないんです。学生時代から先輩の言うこととかも聞かなかったみたいですね。
――父親がああいう形でニュースになって、ヘコんだりとかは。
まったくありません。こういう機会をつくってもらって、父にはむしろ感謝しているぐらいです。父の話題をキッカケにして、いろんな方とお話できるのはいいことだなって。僕のツイッターのフォロワーも千人ぐらい増えましたし。
引用終わり
この記事を読んで私は何て素晴らしい家族なんだろうと思った。自分の趣味や性癖すら夫婦で共有出来ない人達がいる中で、こんなに面白い素敵な家族が増えたら最高じゃないか。
また、色んな大学の教授、弁護士さんからも擁護の声が上がっている。
首都大学東京の木村草太教授(憲法)
「一般論として、裁判官の身分を明らかにした人がツイートで個人的な見解を示すことには、判決の公正・中立に対する国民の信頼を傷つける可能性がある」と説明する一方、「東京高裁が良い趣味、悪い趣味と価値判断することには疑問がある」と述べた。
引用元
https://dot.asahi.com/wa/2016070600215.html?page=2
裁判所の判断に異を唱える名古屋の金岡繁裕弁護士は6月29日、高裁長官宛てに、処分の撤回を求める抗議文を出している。
参照データ
http://www.kanaoka-law.com/archives/244
TwitterがTwitterのルールに従ってアカウント凍結するのは構わない。Twitterのルールに従ってTwitterのサービスを利用しているから何の問題もない。では、自撮りTwitter裁判官がNGとされるルールはどこに明記されているのだろう。無理矢理色んな法律をねじ曲げることなくNGと言える法律、ルールもなく常識的に考えてけしからんと感じてしまうのは非常に恐ろしい。それは独裁制への道、多様な価値観、表現が消滅していく社会だ。そういう風にならないためにも今日も読書だな!と強く思った。
岡口基一裁判官 下着自撮り&Twitter凍結から考える表現の自由
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参考図書
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一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)ビ・ハイア株式会社代表取締役。その他上場企業役員やオーナー、コーチ、投資家。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。読書を通じて色々な可能性をみんなに伝えていきたくてこのチャンネルを運営中。
清水 有高Yukou Shimizu
ビ・ハイア株式会社 代表取締役
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。
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