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2017.07.03 MON - 速読多読コーチング

『超優良財務になりつつも積極的に投資をして高収益を上げる』社長のあなたがお金で苦しんでいるは何かがおかしい

『超優良財務になりつつも積極的に投資をして高収益を上げる』社長のあなたがお金で苦しんでいるは何かがおかしい、というテーマで書きたいと思い、この文章を書きます。そしてその解決策はコーチングの実践にあると思っています。私はコーチングを学び、コーポレートコーチングを実践しています。今の私にコーポレートコーチングとは?と聞かれれば「自己資本比率が高く高収益で気の合う仲間同士が集まる経営」と答えます。私が自社の事例(自己資本比率70%、スタッフ6人で営業利益1億円以上)を紹介しつつコーチングの事例を話すのは世の中の頑張っている社長さん達がもっと楽しく仕事ができるようになれば、という思いで書きます。

コーチングというのはアメリカのルータイスという人が作った自己啓発のプログラムです。企業だけではなく個人にも導入されていています。個人で有名ならオリンピックで通算金メダル獲得数23個となり歴代1位の記録を打ち立てたマイケルフェルプスさんなどが有名でしょう。企業や組織ならアメリカのフォーチュン500の半数以上が導入しており、アメリカの国防総省やNASAなどにも導入されています。そんなルータイスに私は2011年に会ってコーチングを学びました。ルータイスは残念ながら2012年に亡くなってしまいましたが、コーチングの理論は未だに生き続けています。

コーチングを実践していく中で色々な気づきがありました。コーチングの基本は「自分を偽らないこと」なのですが、自分を偽っていい人ぶっていると必然的に見栄を張るようになります。見栄を張るようになると経営でも色んな意味の無いことにお金を使うようになります。私なら沢山人を雇ったり、人数以上にやたらとでかい事務所を南青山に構えたり、そのオフィスの内装に凝ったりしたことです。

別に人を雇うこと自体がダメなこととは言いませんが、明らかに企業価値に繋がらない人材もいました。そういう人材すらも自分の中で「社員をクビにするとかっこ悪い」「スタッフから嫌われる」「俺はスタッフの可能性を信じる器のでかいやつなんだ」という見栄が産まれて中々クビが切れませんでした。事務所だって40〜50人は余裕で入れるところにたった20人くらいしかいませんでした。こういう意味の無い経費は2年でおそらく約1.5〜1.6億円ほどになります。つまり、年間7,500〜8,000万円ほど無駄なお金を使っていたことになります。正直、そんなものにお金を使っているくらいなら全てアニメゲームマンガと書籍に使っていたほうがまだマシでしたね(笑)しかしこれも未来から見たら無駄では無い勉強料だと捉えます。実際、知り合いの売上数十億ほどの有名なゲーム会社の社長にそういう話をしたら、それは勉強代だよね、と笑って答えていました。

自分の中に見栄があればあるほど無駄な物にお金を使うようになります。私はコーチングを実践して自分の会社の収益を高め、年収も上げていきましたが、それと同時に無駄なお金も使えるようになってしまったのです。これが年収1,000万程度の可愛い時代だったら無駄な物にお金を使うと言ってもその金額は多くても年間100〜200万程度でしょう。それが会社の収益もでかくなってしまったので約1.5〜1.6億円も使ってしまったのです。その結果、利益は出てもなかなか自己資本比率があがらない、というジレンマを抱えていました。

松下電器を創業した松下幸之助さんはダム経営という表現をされていました。ダム経営は松下幸之助さんが1965年に話した言葉です。

PanasonicのHPにそれが書かれています。以下引用

こうした時期の昭和40年2月に、岡山県の倉敷国際ホテルで開かれた第3回関西財界セミナーで、会長は「ダム経営と適正経営」と題し、講演をした。
その中で、会長は、この不況の遠因が戦後の信用膨張、借金経営に求められるとして「もう戦後の非常時ではない。開放経済下の今日、欧米の企業のように余裕のある、安定経営を志すときである」と強調し、その方策の1つとして「ダム経営」について発表した。

ダム経営とは、最初から一定の余裕をもった経営のあり方であり、あたかもダムに入れた水を必要に応じて徐々に流していくように、たとえば、需要に変動があった場合、品物が足りなくなったり、余り過ぎたりしないように、余裕設備を動かしたり、休ませたりして、安定的な経営を進めるというもの。それは設備だけではなく、資金、人材、在庫についても同様である。

その中で、会長は「ダム経営は実行しがたいことに思えるが、お互いに適正利潤を確保しつつ安定経営を行って、社会の発展に寄与していくことが必要である。そのためには、これを断固としてやっていかねばならない」と提唱した。

http://www.panasonic.com/jp/corporate/history/konosuke-matsushita/122.html
より引用

私は月1500冊以上の読書をする世界トップクラスの読書家を自負していますので、松下幸之助さんの本は殆ど読んでいます。という事はダム経営についてもしっていました。

年収も売上もドンドン上がるのはいいけど、このなかなか自己資本比率があがらない状態は改善しないとダメだな、と思っていたときにふと、このダム経営が思い出されました。

ダム経営とは、最初から一定の余裕をもった経営のあり方であり、あたかもダムに入れた水を必要に応じて徐々に流していくように、たとえば、需要に変動があった場合、品物が足りなくなったり、余り過ぎたりしないように、余裕設備を動かしたり、休ませたりして、安定的な経営を進めるというもの。それは設備だけではなく、資金、人材、在庫についても同様である。

と言う言葉を実践しよう。ちょっと無駄な物を切り捨てて会社の自己資本比率を上げて純資産を増やしていこう、と決めたのです。私はそれまでお金を使うことが好きでした。というか嫌いな人ってあまり見たことがありません。年間7,500〜8,000万円ほど無駄なお金を使っていたという話も、嫌々使っていたのではなく使いたいから使ったわけです。使っている最中は楽しいですし、オフィスが綺麗になり新しい社員が増えて事務所に人が増えて行くのを見るのは楽しいものです。

また、私はそうやってお金を投資して挑戦している自分に成功体験も持っていました。自分自身がここまで成長して成功したのも常にお金を必要以上に貯めず、お金を使い、投資して挑戦してきたから大きくなっていったのだという自負もありました。私自身が最初に自分の財務バランスを崩してでも挑戦した成功体験は新卒サラリーマンの頃にあります。新卒で入ったベンチャーが資金難に陥ったときに私は自分で消費者金融からお金を借りてきて350万円ほど会社に突っ込み、更に当時の社長の連帯保証人になって銀行から何千万とお金を借りたのです。23〜24歳くらいだった私は最初の1〜2年家賃や水道の支払いにも困る時期がありました。しかし、それだけ会社にコミットした結果社会人3〜4年で年収は1000万以上となって会社も急成長したのです。

そんな体験もあったので常に全力。お金が沢山入ってきても自己投資や会社の投資に使う!それで10年以上やってきて伸びてきたのでそれでいいじゃないか、私はそれが好きなのだ、と思っていました。

しかし、それで突っ走ってきたけどふと、このままでいいのか?と思いました。10年もこれで成功してきてしまったのならこの方法以外が見えなくなっているのでは?もっといい方法があるのに見えてないだけでは?ちょっと自分を見直してみようと思い、真剣にダム経営について考えるようになりました。

そこから私は徹底的に自己資本比率を上げて純資産を増やす、という事に視点を切り替えました。まずは大変辛かったですが、社内の人事体制を変えていきました。それまで残業代は全て出すようにしていたのですが、社員に「残業はしなくていい。定時に帰ってくれ」という風に伝えました。私はサービス残業というのは絶対許せず、文字を大切にする読書家として残業した分だけ必ず残業代を支給していました。それまで売上が上がっていなくても会社に取りあえず毎日夜遅くまでいたら給料が25〜30万円もらえたのですが、これで社員は一気に給料が減りました。仕事量が減り、その分残業代が減るのです。私はこれで浮いたお金の一部を、売上が上がっている社員に還元しました。

そうすると必然的に、社内に格差が生まれます。例えば私の会社に大下や大山という古参のうちのスタッフがいますが、この結果、彼らの年収は800〜900万くらいから1200〜1300万くらいまで増えました。しかし、売上が上がらない社員は定時に帰るので残業代がもらえず、給料が25〜30万くらいから17〜20万くらいまで下がりました。その結果、どんどん社員が辞めていくことになりました。私を含め20人ほどいたスタッフは6人まで減りました。しかし、辞めても辞めても仕事が回らなくて困る!という事にはなりませんでした。一時的な混乱はありましたがそれもすぐ収束しました。普通は20人スタッフがいて、それを残った6人で回そうとすると1人あたり3倍以上働く必要があります。そのようなことは一切ありませんでした。

これはコーポレートコーチングの視点で言うとあるいみ教科書通りの結果です。というのも組織というのは一番生産性が低い人間に合わせて動く、というものだからです。これは社長にはにわかに信じがたいことかも知れませんが、組織というのは一番怠けている、一番生産性が低い、やる気のない人間によってボトルネックが決まってしまう、という事です。これについて説明している本があります。

ルータイスと一緒にコーチングのプログラムを作った日本人の脳科学者苫米地英人さんのコーポレートコーチング上巻という本の中に下記のような文章があります。

下記、コーポレートコーチング上巻より引用

ハイパフォーマンスな組織を作るには、組織の構成員全員がハッピーな組織になればいいということになります。重要なのは、「構成員全員」という部分です。

もし一人でもパフォーマンスの低い人がいたら、全体のパフォーマンスはその人のレベルにまで下がってしまうと考えておくべきです。もちろん、組織への影響が大きい人とそれほどでもない人とがいるでしょうが、基本的には「構成員全員」がハイパフォーマンスを出せる組織にすることが必要になります。

例えば、自動車を作る工場で、ある一人の人がとんでもなくパフォーマンスが低くて、「エンジンのある部品ができていません」という状態だったとしたら、他の部分がどれほどハイパフォーマンスを発揮していても、車は完成しません。全体のパフォーマンスとしてはゼロなわけです。

コンピューター・プログラムの世界では、この傾向はさらに顕著です。一人がミスをすると、プログラムそのものが正常に動きません。他のトッププログラマーのストレスたるや、想像に難くありません。自動車のような物理的な製品を作っているとしても、現代においてはイノベーションは情報空間で生まれるわけですから、プログラミングと同じように、一人の人のパフォーマンスの低下が組織全体のパフォーマンスを下げ、場合によってはゼロにしてしまうおそれもあるのです。だからこそ、組織の中に一人としてハッピーじゃない人を出さないことが大事になってきます。

コーポレートコーチング上
http://amzn.to/2sAe2uy
より。

つまり、私の会社はもともと、6人で充分回る仕事を20人でやっていた、という事です。残業代のために働いている人がいなくなり、私の会社の仕事がやりたい人だけでやれば20人もそもそもいらなかったのです。面接では「御社のために頑張ります」と言っていたスタッフの実に70%近くが「残業しなくていいよ。その代わり残業代も出ない」と言ったら1年以内にドンドン辞めていきました。そんな人間最初から雇わなくて良かった、と言う事だったのです(笑)

私の会社はアニメゲームマンガ業界の発展の為に存在しています。その為に命をかけられる集団であって欲しいと思っています。また、読書を大量にしてやりたい仕事をやればこんなにも楽しい、という働き方を社会に見せて欲しいと思っています。これに共感してくれる人だけ雇ったつもりだったのですが、知らず知らずの間に7割以上が「社長の言う事には建前で従い、残業代のために働く」集団になってしまっていたのです。それに気づかなかったのは完全に私の責任で私の見栄です。スタッフが沢山いる会社の方が活気が良さそうとか、人が辞めたら恥ずかしいとか、そういうものに囚われていたから気づけなかったのでしょう。

これを別の視点で書いているのが大阪大学大学院人間科学研究科教授の釘原直樹さんの「人はなぜ集団になると怠けるのか「社会的手抜き」の心理学」と言う本です。Amazonでの内容を紹介すると

内容紹介

人は集団で仕事をする。しかし集団になると人は怠け、単独で作業を行うよりも一人当たりの努力の量が低下する。これを「社会的手抜き」という。例えば非効率な会議や授業中の問題行動、選挙の低投票率、スポーツの八百長などは「社会的手抜き」の典型である。本書では、このような「手抜き」のメカニズムを、多様な心理学的実験の結果から明らかにしていく。その防止策とは、はたまた功罪とは。

人はなぜ集団になると怠けるのか「社会的手抜き」の心理学
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と書かれています。これを簡単に紹介すると社員が一人でできる仕事量が100だとします。すると2人集まればできる仕事量は200で、5人だと500になる・・・はずですよね?しかし、人は集団になると怠けると言う事がこの本に書かれています。この本の本文を引用すると

個々人は自分の能力や力を集団の中で100%発揮しているのであろうか。この問題に関して初めてくわしく分析したのは20世紀の初頭、フランスの農業技術の教授であったリンゲルマンである。

彼が実験したのは、綱引きや荷車を引くこと、回転するひき臼のバーを押すことなどであった。実験の結果、1人の力を100%とした場合、集団作業時の1人当たりの力の量は、2人の場合93%、3人85%、4人77%、5人70%、6人63%、7人56%、8人49%となった。

つまり、8人で作業する場合、単独で作業するときにくらべて、半分以下しか力を出していないのである。このような実験を通じて、リンゲルマンは集団作業時には1人当たりのパフォーマンスが低下することを明らかにしたのである。このように、個人が単独で作業を行った場合にくらべて、集団で作業を行う場合のほうが1人当たりの努力の量(動機づけ)が低下する現象を社会的手抜きという。

引用終わり人はなぜ集団になると怠けるのか「社会的手抜き」の心理学
http://amzn.to/2tz2Oe3
より

と書かれています。これは綱引きや荷車を引くという力仕事の例です。他の事務仕事やプログラミング等のもっと怠けているのがわかりにくい仕事なら8人集まっても2〜3割しか力は出ていないかもしれません。この社会的手抜きをやめる方法は簡単で「やりたい人で集まる」と言うものです。やりたい人で集まるならそもそもやりたいのだから手を抜こうともしません。

コーポレートコーチングの本にも組織のパフォーマンスはもっとも生産性の低いスタッフに合わせて下がる、と書かれています。もっとわかりやすい事例で言うとみんながすごく明るくワイワイ集まっている友人の集団がいて、そこに1人だけすごく怒っている、暗い、何でも良いのですがネガティブな人間がいるとそれだけで明るさはかなり減ると思いませんか?5人の集団がいて、4人が明るくても1人がすごく不機嫌でイライラしていたりしたら残りの4人の明るさも下がります。家族でも奥さんや旦那さん、誰かが1人暗くなっていたら家族の明るさは減ります。

余談ですがうちの場合も古参のスタッフの大山という女性がすごくネガティブなってくらくなりやすいのです。そうすると他の人間の気分がどれだけ高くてもテンションが下がります。私も気を遣いますし、明るい人間からするとウザいな、が本音でしょう。もっとも、私は組織において明るくポジティブだろうと暗くてネガティブだろうと仕事さえしていたら気にしないので関係ありません(笑)そして大山は暗かろうが明るかろうがちゃんと仕事はしているのでみんなもあまり問題にしていません。

感情にしろ、仕事のパフォーマンスにしろ、もっとも生産性の低い人間にその組織のパフォーマンスは下がります。

会社経営で最も無駄なコストは

サボってないやつがいないかチェックする事、そしてそのためのルール作り

でしょう。会社が「こういう仕事をして世の中に価値を出したい」というゴールを掲げ、その仕事をやりたい人間ばかりが集まっていればこの無駄なコストは支払わなくて済みます。無論、人間なのでたまに忘れるとかそういうミスは起こすのでチェックは必要ですが、そもそも仕事をさぼろうとする人間は一切いないわけです。

私の会社にも昔色々なルールがあったり、報告があったりしましたが、ぶっちゃけそれらの全てが「仕事さぼってないか確認する」ためのルールでした。ただ、それをやっている最中はそういう認識では無く経営のために必要な事、と思い込んでいたのです。今はそういう物は一切なくしました。それどころか出社と退社の時間の縛りすらありません。全員にiPhoneとiPadProを支給しているので仕事はどこでもできます。敢えてパソコンを使って仕事をしたいときだけ事務所で仕事をすればいいのです。出社退社の縛りが無くなったので遅刻してないか見張る必要すらありません。

その結果、スタッフの人数が3倍以上いた時に比べて遙かに仕事が効率的に、そして前向きに回るようになりました。だから20人でやっていた仕事がたった6人で回るようになったのです。無論、経費も減ったのでその分残ったスタッフにiPhoneとiPadProだけではなくタクシー代を出したり営業経費を渡したりできるので非常にお互いWin-Winになりました。

何よりも、残ったスタッフ達とコミュニケーションをしていて私はとても楽しいのです。残業代が欲しいだけのスタッフ達とコミュニケーションを取っていた時は、やる気の無い人間に火を付けるために一生懸命ビジョンを語ったりしていましたが、今残って居るスタッフは最初からやる気に火が付いています。たまにミスをしたり暗くなったりしても、基本的には仕事がしたい集団なのです。だから話をしていて湿った木に火を付ける、そんなコミュニケーションが一切いりません。これは私の気持ちも非常に楽になりました。私は現在、成功しても失敗しても褒める!という事を実践していますが、それもやはり同じゴールを共有している仲間、という認識があるからこそこれを実践する心の余裕ができたのだと思います。さすがの私も残業代欲しくて残っているスタッフは「ゴール共有してないから出て行ってくれ」と言います。そういう人がいなくなった結果、失敗しても許せる余裕がどんどん出てくるわけです。そうなるとスタッフも更に挑戦しよう!という気持ちが出たり、失敗しても怒られないので安心して仕事ができ、更に生産性が上がっていくという良いスパイラルなります。

このように過去の成功体験であったどんどんお金を使って投資して売上と年収を増やしていく、という事を捨てて、無駄な物にお金を使わなくすると今度はドンドンお金が増えていくようになりました。単純に毎年7,500〜8,000万円ほど無駄に使っていたわけですからそれが余ります。しかも20人から6人に減ったのに売上は増えましたから(半期で前期分の売上を上げる、等)更にお金は残るようになります。

私はドンドン増えていく残高、消えていく負債を感じながら、挑戦していないとベンチャーじゃない!というのは思い込みだな、と思いました。無論、これからも挑戦していきますが、財務内容が超優良の状態にした上で挑戦すればいいじゃないか、と思ったのです。

多くの会社の社長さんは借入をしたり出資を受けたりして投資をドンドンしています。しかし、それは心臓に悪くないですか(笑)どうせだったら自己資本、自己資本比率も純資産も高くした上で挑戦してもいいのではないでしょうか。

個人でも、ゴールを高く挑戦するから貯金なんてしている場合か!借金してでも挑戦する!という人が結構います。それはそれでやりたいならどうぞ、なのですがどうせならお金もある状態で挑戦してもいいのではないでしょうか。これを実践されているのが京セラ創業者の稲盛和夫さんです。

稲盛和夫さんは松下幸之助さんのダム経営を講演の際に実際に聞いて「まずはダム経営を実践しよう」と思い実践に励みました。そして着々と自己資本比率を上げていきました。京セラは1959年に創業され1983年の段階で手元資金1500億円を蓄えるまでに成長しました。ここで稲盛さんは有名な電気通信事業への進出を決めます。第二電電の創業です。第二電電は後のKDDIです。稲盛さんはこの電気通信事業進出の際に京セラの取締役会で

「京セラには創業以来、積み立ててきた手持ち資金が1500億円ある。このうち、1000億円を使わせて欲しい」。通信自由化の方向が打ち出されていた1983年(昭和58年)、私は取締役会の了解を求めた。無謀な挑戦といわれた私の電気通信事業への進出はこうして決まった。

と言ったとされています。参考文献日本経済新聞私の履歴書より。

ちなみにこの時の競争相手は国鉄系の日本テレコム、日本道路公団・トヨタ自動車系の日本高速通信です。テレコムは国鉄に鉄道通信の長い歴史があり、新幹線の側溝に光ファイバーを敷くルートをもっています。高速通信は高速道路の中央分離帯にやはり光ファイバーを敷設できます。こういう大きな相手への挑戦でしたが、決して自社の財務内容を致命的に悪くするわけでは無いのです。稲盛和夫さんの挑戦は実り、その時挑戦した第二電電はKDDIとなり今や時価総額7.7兆円の会社に成長しました。

創業社長なら憧れる実績なのですが、重要なポイントは「しっかり自己資金を用意して挑戦した」という所です。

例えば、1500万貯金を持っている人が1000万円出して勝負をしても500万円残ります。1500万円の貯金がある人が、一念発起してコーチングの資格を取ろう!と思って1000万使ってもお金は残っているので安心です。所が多くの人はこのお金を借金で挑戦したり、出資で賄おうとします。特に借金で挑戦してしまうと精神に非常なストレスがかかります。成功させなければ後が無い!という追い込まれた感じで成功出来る人もいます。出資を沢山受けて挑戦するのも株主からのプレッシャーがあるでしょう。

つまり、財務内容をしっかりした上で大きな挑戦をするのは何も矛盾しないどころか、むしろ成功率が上がるのです。借金で挑戦するよりも精神にストレスがかかりませんし、出資を受けて株主とのやりとりをする必要も無いのです。事実ビ・ハイアは外部の出資を一切受けていません。

社長さんや、これから起業しようとしている人達は是非、見栄を捨て、無駄を削って自己資本比率を上げながら純資産をためつつ、それでも何かに挑戦するマインドを持って欲しいです。何かに挑戦するために借金まみれになってストレスを感じながら仕事をする必要は無いのです。

ただ、この無駄を排して見栄を無くす、というのは非常に難しい(笑)稲盛和夫さんの経営と会計という本の中で

中古品で我慢する京セラも初期のころは、会社としての余裕もなく、とにかく倹約を旨としていた。事務所の机や椅子も新しいものを買うのではなく、中古屋で山ほど売っている安いスチール家具を買ってきて使っていた。たとえ新入社員に対しても、事務作業をするのに新しい事務机や椅子が要るわけではないであろうと、中古の机を買って与えていた。

稲盛和夫の実学―経営と会計
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と書いてあります。これがどれだけ大変な事か(笑)やはり新品を買うとテンションが上がりますし、ボロいより綺麗な方が嬉しい。しかもクリエイティブに「これを買うことで採用力も上がる」とか「会社のブランド価値が上がって売上も上がる」などと言うのです。しかし、私の経験上オフィスの綺麗さと売上は一切関係ありません。

中小企業のバイブル ランチェスター経営の竹田陽一さんも著書の中で財務は軽装備で、自社ビルなどもってのほか。と言っています。

新版 小さな会社★儲けのルール
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社長のあなたがお金で苦しんでいるは何かがおかしい、というテーマでこの文章は書きました。知り合いの社長から相談を受ける経営の悩みと言えば「お金」の悩みが殆どです。これを解決する方法を今回書きました。それを一言でまとめると

ゴールを共有して
見栄を無くし
無駄な経費(人材も)を減らし
会社にお金を貯めて
貯めた上で新しい挑戦をしていく

事です。コーチングを実践していくことで高収益を実現出来る、という事を日本にも広めたくて自分の実績を踏まえてこの文章を書きました。コーポレートコーチングとは?と聞かれれば「自己資本比率が高く高収益で気の合う仲間で集まる経営」と答えます、と私はこの文章の冒頭に書きました。これは誰もが本気になれば実現出来ることです。自社の事例は現時点で自己資本比率70%、スタッフ6人で営業利益1億円以上ですが、これももっともっとぶっとんだ数字を出して皆さんにコーチング、コーポレートコーチングの実践例として示して行ければと思います。

そして、少しでも毎日頑張って会社を経営している社長さん達が楽しく、気の合う仲間と仕事をしながら、お金のストレスから解放されて欲しい、という想いを持って書きました。いいね!とシェアしてくれると嬉しいです(笑)この記事をアップしたのは日曜日。日曜日の中、読んでいただきありがとうございます^^

もし、コーチングについて学びたくなったら私にコーチングを受けるか、本を読んで勉強して実践してみて下さい。私のコーチング料は半年間で6千万円に設定していますが、読書で学ぶなら数千円ですみます。オススメの本を下記に紹介しておきます。

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一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)ビ・ハイア株式会社代表取締役。その他上場企業役員やオーナー、コーチ、投資家。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。読書を通じて色々な可能性をみんなに伝えていきたくてこのチャンネルを運営中。

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清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

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