2018.09.14 FRI - 速読多読コーチング
お金持ちになって不幸になる人と、お金持ちになって幸せになる人の違い。自分の真の喜怒哀楽に気づく事。
本当にやりたい事を見つけて、それで成功し、幸せになるために自分の本音に向き合う。子ども時代に親から無条件の愛情を提供されず、抑圧されたら感情が正しく機能しなくなる。抑圧してきた親に気に入られるために自己犠牲的な思考をするようになる。自分の感情を殺して親に愛されようと努力するようになり、本人自身もそれに気付かない。
そのまま社会に出ると親の代わりに会社、宗教、自己啓発の教えなどに対して献身的に尽し、そこで親から得られなかった安心を手に入れようとする。その結果、そういう人は大抵成功してしまう。
しかし、その成功はその人自身を幸せにしない。なぜならば本当にほしかった幸せを手にしていないからだ。その成功がノーベル賞だろうが億万長者だろうが国の代表になろうが関係ない。その人が本当にほしかったものは子供時代に感じたかった愛情や安らぎであって名誉、財産、権力ではないからだ。
本当に欲するものでは無いのに何故手に入れる事が出来てしまうかというと、子どもは親から愛されないと死んでしまう。生存のために全力で親に気に入られようとする。生きるために命がけで愛情を獲得しようとする。自分が泣きたい時も泣かず、苦しい時も耐えて自分以外の者のために尽くせる。しかも、生きるために相手が何を考えているのか、という察する能力が非常に高くなる。
自分よりも他人のために全力を尽くし、しかも他人の気持ちを汲み取る能力が高い
そういう人間が成功しないわけがない。しかし、残念ながらその不断の努力によって手に入れたものは何の価値もない。本人が望んでいるのは
そのような努力をしなくても無条件で愛してくれる事
なのだから、名誉、財産、権力をいくら手に入れても
名誉、財産、権力がなくなってしまったら私はもう終わりだ
と言う恐怖を常に感じる事になる。ただ、この無意識の動きは大抵無視されて、
まだ名誉が足らないから不安なのだ
まだ財産が足らないから不安なのだ
まだ権力が足らないから不安なのだ
という想いに駆られて更に頑張るようになる。しかし、本当に感じてることは
(私がまだ安心できないのは私の努力が足らないからだ。こんな悪い子じゃ人に愛されない)
という心の叫びなのだ。その心の叫びは無視されて、名誉、財産、権力を追い求める。名誉、財産、権力が手に入らなくても、それを手に入れるべく全力を尽くすことで安心しようとする。ただし永遠不幸でであり、不安がつきまとう。
人は手に入れたかった無条件の愛が注がれる子供時代を再度手に入れるために、人生をかけて全力を尽くすが、それは一生手に入ることがない。そのような無駄な努力をするくらいなら
私に無条件の愛情はなかった
という事実を受け入れる。それも理屈で理解するのではなく心から、感情を持って実感する。一人泣き叫ぶかもしれないし、死にたくなるかもしれない。それでもそれを感情を持って受け入れた時、人は初めて
私に無条件の愛情はなかった
という事実を受け入れ、
じゃあ、どうすればいいのか?
という事が考えられるようになる。もう二度と手に入らない愛情を絶望を持って感じられると、その絶望こそがその人の感情を復活させる。今まで感じていた喜怒哀楽は偽りだったのだ。
子供時代は親の愛を手に入れるために、社会に出てからは親の愛の代わりの別の対象のために、本当は苦しいのに苦しくないと偽り、悲しいのに悲しくないと偽り、嬉しくもないのに笑って相手を喜ばし、楽しくもないのに楽しいと偽っていたと気付いた時、真の自分の喜怒哀楽と向き合えるようになる。
ここまで成功しなくても「やる気が出たらがんばれる」とか「仕事が面倒くさい」となる人もいる。それは逆向きの欲求で
私は無力な子どもだから誰か愛してくれ
というメッセージなのだろう。無理して頑張ってしまう人にも無理が利かずそもそも社会で成功出来ない人も真の自分の喜怒哀楽に向き合うことはとても大切なことだ。
その感情が復活した人は幸いで、自分が本当に嬉しいと思うこと、自分が本当に怒りを感じること、自分が本当に悲しいと思うこと、自分が本当に楽しいと思うことがわかるようになる。
そうなったら人は自然と本当に嬉しくて楽しいものに向かい、本当に悲しくて怒りを感じることを避けられるようになる。恋人を何人変えても悲劇になったり、どうしても不幸な人間関係を築いてしまう、という事もなくなるのだ。
真に自分がやりたいと思う事に邁進するようになり、その結果その人は成功するだろう。次の成功は偽りではない。やりたいかやり、それをやっているだけで幸福を感じられるようになる。その行為自体が喜びとなり、それについてくる名誉、財産、権力はオマケになるのだ。あえてコーチング風に書けば自分の真のWant toに気付くのだ。
他人の評価など関係なく、真に打ち込み続けて、その行為自体が喜びとなるようなものは「楽しいなあ」「嬉しいなあ」という感情に裏付けられていないと無理だ。私にとっては読書であり、カメラであり、アニメゲーム漫画である。理屈抜きにこれはやっていて楽しい。それは感情に裏付けられているからだ。
ここに最近読み返してるアリスミラーの本の一つ、才能ある子のドラマの序文を引用する。
経験が教えてくれるのですが、精神の病とたたかうのに有効な手段は、結局のところ一つしかありません。ただ一度だけ、そしてただ一つだけの、私たちの子ども時代に起こったことを、情動の上で発見することです。私たちはそもそも、完全に幻想から自由になることなどできるのでしょうか。子供時代に親は私を愛してくれていた
あらゆる人生は幻想に満ち満ちています。真実は耐えがたく思われますから。にもかかわらず、真実は私たちに欠くことのできないもので、真実の喪失は重い病につながります。ですから私たちは、ゆっくり時間をかけて自分自身の真実を見つけることにしましょう。
真実は、私たちに新しい自由空間を与えてくれますが、そこに至るまでがいつでもつらいのです。もっとも、理屈だけわかってそれでよしとする場合には、何の痛みもありません。ただし、その場合、私たちは再び幻想の国にしがみつくことになります。
引用終わり。
という幻想から抜け出した時、人は本当の人生を歩むようになるのだ。その幻想を維持するために学歴を積み重ねようとしても無駄で、財産を積みあげても無駄なのだ。
と、今朝は5時に起きてお腹が空いていたのでカレーを作って食べてから読書して子の文章を書いた。
しっかし、アリスミラーの本って
これが問題
解決したらこうなる
とは書いてるけど、解決方法が
心理療法家にかかりましょう
でもまともな心理療法家は少ないよ
なので(笑)これ、かなり投げっぱなしの本やな!(笑)いや、そもそも心に傷がある人、悩んでる人がこれを読むのは劇薬で、おそらくそういう人を治療するプロ向けに書かれた本なんだろう。
問題はこれ
解決したらこうなる
の間を埋める方法を考え、文章化できたら最高やなと思った。一人でやるのは無理だから安冨歩東大教授あたりにいつか原稿料を出して書いてもらおう!!と、勝手に決めた(笑)
名誉、財産、権力を手にして成功し、それでも不幸になる人と、名誉、財産、権力がオマケとなって幸せに成功する人はこういう所に違いが出るんだろう。その違いを広められたら最高である。
この文章はあえて事例を交えず、淡々と論理的に書いた。感情面の事例が入ってる文章が読みたい人は下記の記事も合わせて読んで見てください。
本当にやりたい事は、自分への呪いと祝福を正直に受け止めて見えてくる。
本当にやりたい事は、自分への呪いと祝福を正直に受け止めて見えてくる。
ま〜そんなこと考えてても今日は今日で仕事がある。東京は雨だ。せめて美味しいものを食べて美味い!と感じて今日も生きましょう。無理して成功することも、成功出来ないよ〜だれか助けて〜というかまってちゃんになる子とも結局意味が無い。過去に浸るのは意味が無いが未来のために過去を再解釈するのはとてもいいことだ。今日も読書!
他人ばっかり見ずに自分にカメラを向けようぜ!写真は上野の美術館で撮影しました。
参考図書
新版 才能ある子のドラマ―真の自己を求めて アリス ミラー
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生きる技法 安冨 歩
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生きるための論語 (ちくま新書) 安冨 歩
http://amzn.asia/dedGo5t
清水有高プロフィール
清水有高プロフィール
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清水 有高Yukou Shimizu
ビ・ハイア株式会社 代表取締役
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。
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