2018.09.13 THU - 速読多読コーチング
理想を持ち続けながら稼ぐ事。稼ぐ力を手に入れるためには戦う力が必要。しかし戦うだけでは永遠の戦争になる。
自分が稼げないのは社会のシステムのせいで、格差のせいで、親の教育のせいで、やる気が出ないからで・・・といくら説明しても結局何の稼ぎを増やす事にならない。そのような批判をしても、その人自身がご飯を買うときに少しでも「美味しくてコスパの高いご飯」を求める。批判をしつつ、企業努力をしてる商品を買おうとする。それが既に自己矛盾になっていると言うことに気付かない。
資本主義という戦争で勝つ事は自分自身が魅力的な商品になることだが、魅力的な商品になれない自分を他の何かのせいにしつつ、自分は少しでも価格が安く、少しでも自分にとって得になる魅力的な商品を買おうとしてる時点で矛盾きわまりない。あなたにとってのそのコスパの高い魅力的な商品は、あなたが批判してる資本主義という戦争で勝つ努力の上にある。
しかし、批判を忘れた金儲けもまた意味が無い。なぜならば資本主義の亡者が金を稼ぐ事が出来る源泉こそ地球環境や安定した社会がある前提だからだ。呼吸できる酸素、飲める水、太陽の光が無い状態でビジネスなどできるわけがない。外に出たら犯罪に巻き込まれ、警察もなく、裁判所も存在しない世界でビジネスなどできるわけがない。あるのは略奪である。
お金を稼ぐこと、資本主義で勝つ事、それのみを正しいと感じるようになると地球環境や社会の安定など金のためなら破壊して当たり前となる。それは結局お金を稼ぐ土台自体を破壊することになるので結局の所豊かさには繋がらない。
ただ、だからと言って資本主義という戦争の中で戦う力、稼ぐ力も無いままそれを批判しても戦車の前に紙の盾で立ち向かうように踏みつぶされて終わりである。実際の戦争のように戦車によって蹂躙され、銃弾で穴だらけにされることはない。それは貧困という形で敗者にのしかかる。息苦しい職場、転職しても増えない年収、月末の家賃の支払いに怯える日々、という形でのしかかる。
敗者となった者は未来に希望を見ることすら出来ず、ネットで憂さ晴らしをするか、敗者となった事実を認めないために論理的に武装して、これもまた憂さ晴らし程度に社会を批判して自己満足に陥るだけである。そのようなことをしても貧困という敗者から抜け出すことは出来ない。
このように資本主義という戦争は勝ち抜くことだけを考えるとその戦争の勝者を支えている土台自体を破壊する自己矛盾を孕んでいる。これを自己矛盾のまま拡大させようと思ったら、土台自体を破壊しながらデカくするしかない。
例えるなら豊臣秀吉が天下統一を成し遂げた後に大陸に攻め込もうとしたように。あるいはヨーロッパが新大陸を蹂躙したように、拡大していくしかない。
21世紀、地球は狭くなってしまったので宇宙に飛び出すことでしか自己矛盾のまま拡大していくことは不可能だろう。そしておそらくその前に人類は自己矛盾に潰されて多大なる敗者、貧困を生んだ後に滅亡するのではないだろうか。核弾頭が1万発以上あり、原発が400個以上稼働している世界は滅亡の一歩手前にいるように感じる。
そんな世界を変えたい時に批判だけしても戦車に紙の盾で立ち向かうようなものなので変える事は出来ない。マハトマ・ガンディー並の精神力と理想があり、資本主義という戦争が生む価値を放棄し、暴力によって得られるものをはねのけて、非暴力によって得られるものを選んだら紙の盾でも勝利ができるかもしれない。多くの人はそんな精神力を持ち合わせていないし、またそれを持つべきだと言うのは暴力的なので意味が無い。
貧困に落ちようが、資本主義という戦争で勝つ事によって手に入るものに一切魅力を感じることがなければ紙の盾でも勝利を手に入れられるかもしれない。学歴に魅力を感じず、年収が上がる事自体に魅力を感じず、衣食住へのささやかな贅沢も一切捨てる。そうすればその人の批判は迫力を持ち、紙の盾は紙の盾なのに戦車の砲弾すら跳ね返すだろう。
とは言え多くの人はささやかな贅沢、今よりゆとりのある収入、家族や恋人にあげるプレゼントを望む。それは望んでも当然の事だし、自然な欲求なので批判する必要も無い。
しかし、それらの自然な欲求、自分や自分の親しい人を豊かにしたいというものを手に入れるためには資本主義という戦争で勝つ事が必要になる。その時に必要なのは勝つ力であり、銃弾であり、戦車だ。武装する力が必要になる。
更に多くの場合、戦争に勝とうとしても敵は強大で、核ミサイルに竹槍で戦いを挑むような絶望がある。だから逃げ込んで、ちょっと本を読んだような人は批判することで意味があると信じたがる。凄く気持ちはわかる。読書をすればするほど世界が理不尽であると言うことがわかってしまうからだ。
それでも勝ちたいと思う人がビジネスにおいて経営を学び、戦略を学び、そして実践していく人だ。安易な自己啓発やスピリチュアルにハマって慰めることもなく、勝つために学び、理想を持ちながら戦う人だ。
稼ぐ事、年収を上げること、資本主義という戦争で勝つ事は勝てば勝つほど勝つ事自体に魅力を感じ、全ての敵を倒した後に自分を敵だと見なして自殺する。その時は人類滅亡だ。
ただし、それを止めつつ、自分も豊かになりたいならその構造自体を批判しつつ、それでいて稼ぐ力も必要になる。資本主義で勝ち続けると資本主義自体が崩壊するという自己矛盾を抱えつつ、更にその矛盾を抱えたまま批判しながら勝つ力を手にするというのはとても難しい。単に金の亡者になる方が余程簡単だし、勝つ力が無い自分を無視して批判するだけの方が余程楽だ。
それでも理想を信じて、社会と自分と自分の周りの人を豊かにしたいというならその難しい戦いに挑む必要がある。それかガンディーのようになるかだ。
平和は望むが戦う事は怖くて嫌だ、と言っていたら戦う事が大好きな独裁者に蹂躙されるだろう。さりとて理想のない武力だけでは平和を望んだはずなのに勝利をしたとしても永遠の戦争が待っているのだ。理想を掲げ、平和を望みながら戦う事の何と大変な事か。
そこに答えはないのかもしれない。それでも考えて、読書して、考えて行動し続けることに意味があると信じてる。
今日も読書!
追伸
写真は烏賀陽弘道さん撮影。烏賀陽さんのnoteを応援するのも烏賀陽さんとの理想を追求するためには烏賀陽さんのnoteが売れないと意味が無いからだ。この記事読んでいいな〜と思ったらぜひ私は儲からないけどカンパ代わりに烏賀陽さんのnoteを買って欲しい。
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清水有高プロフィール
清水有高プロフィール
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清水 有高Yukou Shimizu
ビ・ハイア株式会社 代表取締役
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。
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