2018.08.22 WED - 速読多読コーチング
不登校自体は問題行動ではない!という文部科学省の発表を読んで。子ども達へ元不登校児から伝えたい言葉
不登校とは,多様な要因・背景により,結果として不登校状態になっているということであり,その行為を「問題行動」と判断してはならない。不登校児童生徒が悪いという根強い偏見を払拭し,学校・家庭・社会が不登校児童生徒に寄り添い共感的理解と受容の姿勢を持つことが,児童生徒の自己肯定感を高めるためにも重要 であり,周囲の大人との信頼関係を構築していく過程が社会性や人間性の伸長につながり,結果として児童生徒の社会的自立につながることが期待される。引用元 不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1375981.htm
私が不登校をしていたのは平成初期だったけど、この頃は児童相談所に相談しても、学校に相談しても、親戚に相談しても、とにかく「学校に行くことが目標」だった。今でも学校のクラスメイトが5人くらい来て私の部屋のドアを叩きまくり「学校に行こう!」と叫んでいたのはホラーである。
文部科学省が最近では学校に登校すること自体が不登校の最終的な解決策ではないと言うようになってるのだからとにかく時代は変わった感じがする。
不登校児童生徒への支援は,「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要があること。また,児童生徒によっては,不登校の時期が休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがある一方で,学業の遅れや進路選択上の不利益や社会的自立へのリスクが存在することに留意すること。引用元 同上
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1375981.htm
しかし、この文部科学省の考えが現場に降りて定着するのは一体何十年後なのだろう。学校に行きたくない子ども達にとって大人達が勢揃いして「子どもが不登校という病気になったから治療しないと」と言う感じで学校に行かせようとするのは本当に恐ろしい。それに先導されたクラスメイト達が「学校に行こう!」と押し寄せてくるのも恐ろしい。
少なくとも文部科学省はこのような方針を出してる以上、
不登校自体を問題行動としてはいけない
不登校児に問題があるのではない(それは偏見である)
学校に通学できることが唯一の解決ではない
という事を不登校を持った親御さん達はぜひ受けとめて欲しい。そして現実問題として学校に行かなくても通信制高校で高卒の資格は取れるし、勉強したら大学にも行けるというルートがあると言う事を知って欲しい。
学校に行けない自分自体を多くの子ども達は自分で自分を責めている。それを大人達が「別に行かなくてもいいよ」と言うだけで相当気が楽になる。ただし、学校に行かなくても勉強はした方がいいよ、とは思う。それを伝えるためにもまず学校に行けない自分はダメだ、と思い込んでいる子どもの心を支えて欲しい。
私は中学校不登校だったし、高校も通信制だったけど、大学には浪人せずに公立大学に行けたし、就職も氷河期だったけど就職できた。それから15年以上社会人をやってるけどキチンと働けている。起業もしたし、その会社も13年以上経営してる。上場企業の監査役も経験した。東京大学でも不登校についてのイベントも開催した。なんとか大人として立っている。
学校に行けなくなった自分はダメ、と言う思い込みは子どもも大人も破壊する。そんなことはないのだ。その事実が今の子ども達に少しでも届けばと思ってこの記事を書いた。
なぜなら、私が曲がりなりにも世間でそれなりの結果が出せたのは、子ども時代に「学校行かなくてもいいよ。でも勉強はした方がいいね」と優しく言ってくれた大人が数は少ないけどいたのだ。最初は困惑していた母親がそういう風に言ってくれるようになったのもデカい。ただ、そういう親ばかりじゃないだろう。だから代わりに私がそういう大人の一人としてネットから言葉を少し投げかけたい。
学校に行けなくなった自分を責める必要はない
ただ、勉強はした方がいいよね
でも自分でそれも決めたらいい
と言う言葉を伝えたい。
その内、学校という制度は100年スパンで見たら消えていくかもしれない。むしろ無くしてしまった方がいいだろう。ただ、学びの機会の提供は積極的にした方がいい。それは一体何なのか。私にはまだ分からないけど元不登校児としてそんなことも考えていきたい。
最近自分の事ばっかり書いてるので現在と未来の子ども達のために何か書きたくなって書いた。そんな元気が出て来たのも支えてくれた人々のお陰です。ありがとうございます^^感謝!
清水 有高Yukou Shimizu
ビ・ハイア株式会社 代表取締役
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。
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