2017.11.05 SUN - 読書ブログ
論語の誤解と日本国憲法の誤解 子供に義務はない!
そして、きちんと親から慈愛を受けて育った子供は親が間違ったことをしたとしても親に対して「それは違うよ」と間違いを恐れず指摘することが出来る。また、そのような親子関係を持っているなら親子に信頼関係が出来ているから子供も間違いを指摘する際に親に対する敬意を持って、親が聞き入れやすいように礼儀正しく指摘するし、親も子供の指摘を受け入れる度量を持っている。
また、親の間違いを指摘できるような、それでいて親からしっかり愛情を注がれた人間は社会に出てもちゃんと間違ったことは間違いだと指摘できる。しかも、間違いをぶつけるわけではなく、建設的な議論として相手を尊重し、それでいて気遣いを持ってちゃんと伝えることが出来る。目上の人間に対してそういう態度で礼儀を持って間違いを指摘して、目上の人間を正すことが出来るような人こそ社会に必要な人間である。
組織、国でも家族でも会社でもなんでもそうだけど完全全知全能のトップなどいない。という事はトップが間違えたときにちゃんと「それおかしいですよ」と言える人間がいるほうがその組織は成長する。しかし、トップに対して気遣いを持たずに批判する人間はトップから嫌われたりクビにされたり、国なら死刑や追放されてしまう。それは意味が無い。それは単に間違いを指摘しないイエスマンと同じくらい意味が無い。トップに気に入られつつ、それでいてトップのためでは無くその組織運営のために(コーチング風に言えばより抽象度の高いゴールのために)トップが間違いを犯したときはちゃんと指摘してそれをトップに聞き入れさせられる・・・そんな事が出来る人間は親からそもそもしっかり愛情を受けた人間だ。親子関係がしっかりしているからこそ、社会に出ても間違いを指摘しつつも相手を気遣える。そしてそういう人間を育てられるかは親の責任だ。
まず親が子供にちゃんと愛情を注ぎ、子供がそれを喜んで受け取る。親から子供へのネグレクトや虐待など一切無い世界。そういう人間ばかりがいるなら他人を尊重できるし、他人が間違えたときにも愛情と気遣いを持って正すことが出来る。そして間違えた人もちゃんと反省して気づく事が出来る。そんな人しかいない世界が孔子の言う仁に満ちた世界らしい。
これが論語の解釈らしい。孝行は親の義務だ。これを子供の義務だと間違えてる論語は多い。ただ、この解釈は一般的な論語の解釈ではない。親孝行の義務は子供にあると捉える方が一般的だしそれが私達を息苦しくさせる。
私がこの論語について考えた時に思いだしたのが日本国憲法の義務教育の部分だ。義務教育も本来は親の義務であって子供の義務ではない。小学校から中学校が義務教育と言う事は子供が学校に行く義務がある、というのは間違いである。憲法を読めばどう考えてもそれは間違いだと気づく事が出来るがそれを間違いと気付いてる人は少ない。
・日本国憲法第二十六条・
1 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。
特に『すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ』と書いてある。全ての国民はの「国民」は「その保護する子女」の保護者達のことを言ってる。
論語にせよ、義務教育にせよ、常に本来親の義務の筈なのに「これは子供の義務だ」とすり替えられてるものは本当に多い。親が子供を叱って子供が理解できないならどう考えてもそれは親の叱り方が悪いけど子供に「なんでわからないの!!」とキレるようなもんだ。本来親の義務、なのに子供の義務、になっているのは権力者の理屈だ。強者である権力者は権利を持ち、弱者が義務を負う、という風にすり替える方が権力者は楽が出来る。
ただ、論語の親孝行は親がまず、子供に愛を注ぐことが大前提となっている。親孝行の義務は親の義務であって子供の義務ではない。子供が自然と親に孝行したいな、と思えないような親はそもそもダメなのだ・・・・・・て、書いてみたら当たり前じゃねーか!!と思う(笑)日本国憲法の義務教育だって、何で子供の義務になってんの?おかしくね?と思う。あたりめーだろ!と(笑)ただ、そんな当たり前のことがわからなくなるのが洗脳や誤解なのだろう。読書は色んな気づきがあって面白い。論語の誤解については楽しいのでもう少し考えてみよう。論語の誤解と思ってる事が誤解かもしれないし、それはまた楽しいことだ。
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今日も読書!
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。コーチングと読書を通じて色々な可能性をみんなに伝えていきたくてこのチャンネルを運営中。月1,500冊以上の読書をして、それとは別腹で漫画も毎月数百冊読む。趣味はパイプ、葉巻、ドライブ、喫茶店&本屋巡り。
清水 有高Yukou Shimizu
ビ・ハイア株式会社 代表取締役
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。
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