2017.05.04 THU - 読書ブログ
不登校にありがとう(酒井秀光さん著)感想 不登校は問題行動ではないby文部科学省
1.文部科学省が不登校を「問題行動」と判断してはならない。
2.文部科学省の追跡調査により不登校になった子供の8割以上がちゃんと進学、就労を果たしているという事
この二点。
1.文部科学省が不登校を「問題行動」と判断してはならない、という指導をしているについては文部科学省の
不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1375981.htm
に
不登校とは,多様な要因・背景により,結果として不登校状態になっているということであり,その行為を「問題行動」と判断してはならない。不登校児童生徒が悪いという根強い偏見を払拭し,学校・家庭・社会が不登校児童生徒に寄り添い共感的理解と受容の姿勢を持つことが,児童生徒の自己肯定感を高めるためにも重要 であり,周囲の大人との信頼関係を構築していく過程が社会性や人間性の伸長につながり,結果として児童生徒の社会的自立につながることが期待される。
この通知が平成28年9月14日に出されているのは非常に大きな意義を持つ。なんせ、私が不登校をしていた時代は『不登校は病気』『不登校は恥ずかしいもの』として扱われていたので最悪な状況だった。私は幸いにして母親を含めて地域の大人達が不登校だからダメ、絶対学校に行け、と言われなかったので助かった。しかし、多くの私と同世代の不登校達は自尊心を社会から傷つけられ、親、先生からも攻撃されて死ぬ思いだった
なので、文部科学省が不登校を「問題行動」と判断してはならない、と言うのは非常に大きな意義を持つ。文部科学省の通達が学校に広がり、現場にも浸透し、世間の常識となるのはまだ時間がかかるだろう。この新しい価値観、通達を広めるためにもここに書いた。
2.文部科学省の追跡調査により不登校になった子供の8割以上がちゃんと進学、就労を果たしているという事
については文部科学省の不登校に関する実態調査
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2014/12/18/1354117_8.pdf
に細かい資料が載っている。中学校不登校を経験した8割以上が進学し、働いている。確かに不登校を経験してない子供達と比べて2割進学や就職をしてない事実はあるかもしれない。しかし、それでも一般の親たちが考える『学校に行かないと世間で食っていけない』というイメージよりは余程かけ離れているだろう。しかも、これは10年前の調査なので、1の文部科学省が不登校を「問題行動」と判断してはならない、という通達がある前なのでこれから更に改善されていくだろう。
私自身も不登校だったけども、地元の公立大学である滋賀県立大学にストレートで入学出来たし、就職氷河期にもかかわらず内定沢山採れた。不登校=ダメ、というわけではない。
これを読んでいて思いだしたのが、私が大学に合格した時に近所の人達が『有高君の人生は終わったと思ってたけど本当に上手くいって良かった』とほめて?くれたこと(笑)その時始めて私は『え?私は人生終わったと思われたの??』と気づいたものだ。私は間違いなく、ちゃんと学校に行っていた中学の同級生達の中でもトップの年収、トップの出世をしてる自信がある。
不登校=ダメ、終わりではない。もし、不登校で悩んでるお子さんや親御さんが『不登校は問題だ』と言っていたらアホか!と言ってやりたい。頭の固い大人達がいたらまずこの本を読め、あと東大出身の官僚が沢山いる文部科学省では『文部科学省が不登校を「問題行動」と判断してはならない』と通達済みだ、勉強しろ、と言ってやりたいもんだ。
その他にも、非常におもしろい事例が載っている。不登校児を抱えていなくても、参考になる本だとおもう。本の内容は本を買って是非読んでください(笑)友人のありがとう出版内山社長が出されたので宣伝です!3冊は買おう!Amazonではあと8冊しか残ってないぞ!
不登校にありがとう
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成美学園高等部
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清水 有高Yukou Shimizu
ビ・ハイア株式会社 代表取締役
一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。
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