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2014.03.08 SAT - 読書ブログ

『学ぶことの謙虚さと深さと楽しさ』

『学ぶことの謙虚さと深さと楽しさ』

東京大学理学部動物学科を卒業して、京都大学教授の後、我が母校滋賀県立大学初代学長の日高さんの本を読んだ。この人の本は『滋賀県立大学卒業生なら当然の事として』殆ど持っている。なんちゃって、最近殆ど買いました(笑)この人がいないと、私は大学に入学も卒業も出来なかった。だって、この人がいないと私が入学した大学自体が存在してない。そういう意味では恩人だ。

この人は本の中で『科学とは何か何だか私にはよくわからなくなってきた』と書いてある。この言葉に含まれた深い意味を感じ取りたい人は著書を読んで欲しいんだけど、東大理学部を卒業し、学者一筋で生き続け動物行動学の世界的権威となったこの人が自分の学問に対して『なんだかよくわからん』と素直に言える。これは本当に知性だな、と思う。

この前読んだ日本の有名な哲学者梅原猛さん(京都大学文学部哲学科卒業)の本にも『この年になってようやく自分の哲学を考えられるようになった』という文章があった。ちなみにこの人は現在88歳。

そして、ノーベル物理学賞受賞者のファインマンさんの本のタイトルは『科学とは不確かだ!』とのこと。東大、京大、ノーベル物理学賞受賞者達にそこまで謙虚になられたら、学問、世界、宇宙とはどこまで深遠なものなんだろうか!と驚かざるを得ない。

それと同時に金融資本の市場原理主義者達の『金こそ全て!!万物の王である!!!!』と言い切る傲慢さ?自信?強さ?にも驚かざるを得ない。少なくとも、市場原理主義がよく言う、アダムスミスは自由放任と言った!それこそが全てを富ませるのだ!という意見にはツッコミどころがありすぎる。そもそも、アダムスミスは国富論でそんなことを主張してない。

学問とは、世界とは、宇宙とは、学べば学ぶほど楽しく、深いものだと今日も楽しい読書だった。大学を卒業して大分経つけど、改めて日高学長には感謝!教え子は今もここで勉強していますよ~^^

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清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

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