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2014.03.08 SAT - 読書ブログ

その少女の眼球は二つとも潰れていた。瞳があるはずの場所には真っ暗な空洞となっていた。

その少女の眼球は二つとも潰れていた。瞳があるはずの場所には真っ暗な空洞となっていた。
その空洞が私を見つめていた。

こんな場面に出くわしたら私ならビックリする。何冊か貧困問題についての本を読んだ。日本も貧困化しているけど、アジアの最底辺はぶっちぎりでヤバいことになっている。こういう本を読んだり、こういう問題について考える時、私は必ず『彼らも私の一部ならどうするだろうか?』と考えるようにしている。

あまりにも悲惨で、あまりにも恐ろしいその状況について、人は反射的に拒絶し、他人事のように扱いがちだ。他人事であれば正論だけ言って何もしないふりもできるし、無視することも出来るし、とりあえず偽善的な何かをして満足することも出来る。

しかし、多くの人にとって貧困問題は他人事ではない。殆どの人は自分の排泄物を排泄する瞬間をまじまじと見たことも無いだろうし、自分が食べた食べ物がおなかの中でぐちゃぐちゃに混ざり合っているところを見たこともないし、想像すらしない。しかし、それはどれだけおぞましく汚くても間違いなく自分の一部だ。

貧困問題を他人事ではなく自分の身体の一部のように捉えることが大切なことだと私は思う。自分の一部であれば、自分の足が腐りそうになっているからと言って無視する人はいない。自分の足が腐り落ちそうだけども、別におなかはいっぱいだから問題ない、と無視できない。腹ぺこで餓死しそうだけど、とりあえず手足の骨は折れてないから問題ない、と言うことも出来ない。自分の身体の一部が死に絶えそうになっている時に、とりあえず偽善的に応急措置を下から無視することも出来ない。

眼球が潰れた少女の他にも色んな人がいた。こういう人達は世界中に沢山いる。少なくとも飢餓人口は全世界で10億人以上いる。これが他人事ではなく、自分事である。そう捉えてからどう判断するのか、それは自由だと思う。自分の身体であっても傷つけてる人もいるし、自分にとって明らかに不健康だとしても生活習慣を改めない人もいる。それはもう、個人の自由だ。少なくとも他人事のように捉えて、価値観を押しつけ合うよりは健全だろう。

自分の一部だったらどうするか?そんなことを今日はこういう世界の貧困問題関係の本を読んで改めて思った。


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清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

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