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2019.10.27 SUN - 読書ブログ

私も知らない間に平和ボケの読書家になってたのかもしれない。反省。烏賀陽さん新刊「世界標準の戦争と平和」を読んで。

「私も知らない間に平和ボケの読書家になってたのかもしれない。反省」という文章を書きました。

思想や哲学、政治の話と安全保障の話はリンクしている。私が読書してて思うのは思想や哲学の話と具体的な安全保障の話どちらもある程度のレベルでわかってる人って本当に少ない。(ちなみに安全保障=軍事ではありません)

究極の暴力の塊である戦争状態が人間の思想や哲学には絶対影響を与えている、このことは私は否定できないと思う。

でも、戦争にいかに勝つか、あるいは戦争をいかに避けて平和を維持するか、そのために戦略レベルで自分の国を地政学的観点で見れて兵站はどうするのか?防衛は?兵器は?と言ったことまでわかった上で

「この国は地政学的観点で見てこういう立ち位置にいて、安全保障はこうしてきた。だからこのような政治形態や思想哲学が産まれてきたのかな?」

と考えてる人って殆どいない気がする。私は烏賀陽さんの新刊である「世界標準の戦争と平和」に関わらせてもらって色々な安全保障についての本を沢山読んだ。人間の戦争の歴史を具体的な安全保障の観点からちゃんと学んでみた。

私はその結果、自分の読書や思索というのは「国が生きるか死ぬかの安全保障」をあまりに軽視していたのではないだろうか?と反省するに至った。

私は哲学書とか結構好きなのだけど、それが今回の烏賀陽さんの新刊で「この哲学者達が生きてきた時代背景にある戦争状態・平和状態」を意識するようになって再度読み、想像するようになった。それはとても面白い読書体験になった。

具体的な安全保障についての知識が無いまま、思想や哲学を読み、語る自分について私は子供が玩具で遊んでるような拙さを感じた。

私はビジネスマンなので、ビジネスの現実の経験も何もないのに経済やビジネスを語る本にある種の空理空論のような薄っぺらさを感じていた。

安全保障について知識が無いまま思想や哲学を語ることはそれに近いものだったのではないだろうか?逆に言えば安全保障についてちゃんと学んでいけば更に面白い読書が出来るのではないだろうか?と私は思った。

ただそれはとても難しい。私も烏賀陽さんの本に関わらせてもらうのに当たりマハンの海上権力史論から最新の地政学の本や安全保障の本を沢山読んだ。読めば読むほど自分の無知が思いしらされた。

烏賀陽さんは原発問題で数多くの本を書いているけど、原発問題を語る際にはエネルギー問題や政治やビジネスの各種利権、国際情勢など色々な「リアル」な問題をわかった上で書かれている。

そう言うものに目を向けず「原発反対」「原発推進」と言ってもそれは空理空論にしかならない。それは原発問題の時も私は学んだ事だったけども、私もまだまだ安全保障については学び足りない。

私も知らない間に安全な中で読書して思索する平和ボケになっていたのかもしれないなあ。読書の道は奥深い。とても楽しい。今日も読書。

何が言いたいかと言うとオススメなので烏賀陽さんの本買ってください(笑)
世界標準の戦争と平和 烏賀陽弘道
https://www.amazon.co.jp/dp/4594082335/
あと、烏賀陽さんは敢えて今回の本の図書にマハンの海上権力史論を入れていませんが古典好きとしてはとても面白いので根性ある人は是非読んでみてください。

海上権力史論 マハン
https://www.amazon.co.jp/dp/4562041641/
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清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

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