トップページ  » 読書ブログ  » 日本人が安全保障音痴になってしまった理由を烏賀陽さんの新刊「世界標準の戦争と平和」を読んで考えてみた

2019.10.24 THU - 読書ブログ

日本人が安全保障音痴になってしまった理由を烏賀陽さんの新刊「世界標準の戦争と平和」を読んで考えてみた

烏賀陽弘道さんの新刊「世界標準の戦争と平和」でも触れられている世界標準の軍事レポート「ミリタリーバランス」という本。このミリタリーバランスは世界では安全保障を語るならとりあえず読んでおくというスタンダードなものになっています。そしてこの世界標準のレポートは1996年を最後に日本語版は存在してません。

しかも1996年というのは日本のGDPの世界シェアが絶頂期で17%だった1995年にほぼ被ります。経済で絶頂期を迎え、こりゃ俺たちの天下だぜ〜っておごってしまって「世界標準の情報収集なんていらねーや」って思っちゃったのでしょうか。だから日本語版が出なくなってしまったのでしょうか?
でもそこから見事に日本はGDPがみるみる下がって6%になっちゃった。

なんでなんやろ?なんでこんなにおごってしまったんだろうか?と思って著者の烏賀陽さんに「なんで1996年以降ミリタリーバランス出てないの?なんでなの?」と

烏賀陽弘道さんの新刊「世界標準の戦争と平和」は無知の知を実感出来る必読の書。
烏賀陽弘道さんの新刊「世界標準の戦争と平和」は無知の知を実感出来る必読の書。


この烏賀陽さんの本の感想記事を送って聞きました。そしたら烏賀陽さんは「おお、それはええとこに気付いたね。それはね冷戦が終わったからやねん」と答えてくれました。

ああ〜なるほどなあ。日本人は冷戦が終わってしばらくして、もう安全保障の脅威はないと思い、GDPも絶頂期。後はアメリカさんと同盟してたら問題ナッシング!!情報収集とかええや〜と思ってしまったのかしら。まさかその時は中国がここまで急成長して世界の安全保障や経済情勢がここまでややこしくなるとは思ってなかったでしょう。

そんなふうに何十年単位で歴史を見て考えると烏賀陽さんの本はとても面白い。オススメです。

どんな状況でも1つ1つ現状を掴んで行くことによって問題が把握できます。問題が把握できたら問題をどうやって解決できるかが考えられる。今は問題が何なのかもわかってない状況です。何が問題なのか、を理解するには烏賀陽さんの新刊はとてもいい!

世界標準の戦争と平和 烏賀陽弘道
https://www.amazon.co.jp/dp/4594082335/
明日開催の烏賀陽さんの新刊発売八重洲ブックセンターのイベントはこちら
https://www.yaesu-book.co.jp/events/talk/16948/
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

新着記事

人気ランキング