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2018.05.17 THU - 読書ブログ

ハインツ・コフートの自己肯定とルータイスのアファメーションをバランスよく読んでみる。

1 烏賀陽さんと最近の自己啓発本の流れについて話していた時に、コーチングはキリスト教文化圏の理解がないとわからない、という話で盛り上がった。その際に、ナポレオンヒルという詐欺師(そもそもカーネギーと会ったことが無いなど経歴が嘘である可能性が非常に高い)を初めとして19世紀後半当たりから産まれた古典的な自己啓発の流れから、最近の自己啓発は一体どんな思想や考え方に影響を受けてるのか?という話をした。

烏賀陽さんは元朝日新聞記者のフリージャーナリストでフェイクニュースの見分け方始め20冊近い本を書かれている人です。下記の本がオススメ。

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フェイクニュースの見分け方 (新潮新書) 烏賀陽 弘道
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その際に烏賀陽さんにお勧めしてもらった本がハインツ・コフートという心理学者の本。最近の自己啓発に多い自分を肯定する、自分を愛するという考え方はコフートが提唱してると烏賀陽さんが言っていたので早速解説本含めて本人の著作も買った。烏賀陽さんのすごい所はこういう話がぽんぽん出てくるところ。

コフートの本を一部読んでみたけど非常に面白い。ハインツ・コフート(Heinz Kohut, 1913年5月3日 – 1981年10月8日)はオーストリア出身の精神科医、精神分析学者。精神分析的自己心理学の提唱者で、今日の自己愛研究や間主観的アプローチの端緒を開いた。自己愛性パーソナリティ障害の研究に先鞭をつけたことでも知られる人です。著作は3つほどしかありませんがアメリカの精神医学界ではそうとうな有名人です。

コフートの本を読んでみて自分の事を好きになろう、という自己啓発本の潮流である自己肯定部分について、自己啓発本は確かに影響を受けていると思った。しかし、それ以上にコフートが面白かったのは

人間はそもそも弱い存在である。
だから人に頼る必要がある。
常に完璧でいる事は出来ないのだから甘える事を認めよう。
そして甘えた分だけ人の甘えを認めてあげよう。

と言う考え方。多くの人が理想とするのは

完璧な存在になって頼られることはある頼りがいのあるヒーローになってもいいが、誰かに甘えるなんてとんでもない!

という自分。完全に自立した全知全能の自分みたいなもんだ。ハッキリ言ってこんな人になろうと思ったら心が砕けて折れる。自己啓発本を読む人は自己肯定感が低いからこそ自己啓発本によって自分を好きになろうとするが、その際に『誰かに頼って甘えるなんてダメだ』と自分を責めている節がある。

誰かを助けつつ、でも自分も甘える。だけども大きな善を成す。

そんな人が素晴らしいだろう。コフートの提唱する概念は安冨歩東大教授の生きる技法に書かれているような、生きる事は依存することである、というものにも繋がる。誰もが完璧な存在にはなれないのだから依存しあいながら生きて行く、これはとても自然な流れだ。

現代社会は私が見る限り

誰にも頼らず自立できてる完璧な自分

を目指すあまりストレス過多で結局ぶっ倒れたり、変な所で感情的になってブチ切れたり、結局落ち込みまくったりする人が多い。

大きなゴールを持って自分を成長させてもいいが、疲れた時は人に甘えてもいいじゃん。お互い様。その代わり誰かが疲れた時は私も誰かを助けてあげよう。

と思う方が健全ではないだろうか?コフート本人の本はめっちゃ分厚くて代表作3冊揃えるだけで2万円を超えるので、オススメとしては和田秀樹さんのコフートの紹介本である『自信がなくても幸せになれる心理学 』と言う本。

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和田 秀樹
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71R-9JMUG8L これね。私のブログを読んでいる人は様々な自己啓発本やコーチングの本などを読んでいるだろう。例えばルータイスのアファメーションという本。これは自分をどのように成長させて行くか、と言う本なのだけどこれだけ読んでいたら下手すると自分を嫌いになりかねない。

高い目標を実現してない自分はダメ、見たいな風になる。無論高い目標を実現することはとても大切だけども、そもそも高い目標を実現しても誰かに頼り頼られることは間違いないのでコフートも一緒に読むとバランスが取れていいかもしれないね。

コフートはルータイスのようにデカい目標設定をして自分を成長させろ!という事は言っていない。自分を肯定できるようになり社会で行きやすくなるための手法が詰まっている。

完璧な人間になって何かでかい事を成し遂げてやろう、という欲求を持ってる人はある一面ではヤバい。なぜなら完璧な人間にはなれないからだ。仏陀も死んだし、イエス・キリストも磔になった。完璧な人間になりたいという欲求は自分に対して過剰なストレスを与える事になりかねない。

無論、高い目標を目指して成長することはとても崇高なことだろう。しかし、人はそれぞれ支え合って生きている、自分一人では何も出来ない、という事を忘れてしまったらそれは本末転倒だ。と言うわけでコフートオススメ。面白かった。無論安冨さんの生きる技法もオススメです。

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今日も読書!

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学で講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。コーチングと読書を通じて色々な可能性をみんなに伝えていきたくてこのチャンネルを運営中。月1,500冊以上の読書をして、それとは別腹で漫画も毎月数百冊読む。趣味はパイプ、葉巻、ドライブ、喫茶店&本屋巡り。

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清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

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