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2018.03.10 SAT - 読書ブログ

この前、ジャーナリスト烏賀陽弘道さんが突然訪ねてきてくれた。烏賀陽さんには私が疲れ果てて傷ついて動けなくなってる話をしてたので烏賀陽さんは心配して訪ねてきてくれたのだ。

ORG_DSC06787 この前、ジャーナリスト烏賀陽弘道さんが突然訪ねてきてくれた。烏賀陽さんには私が疲れ果てて傷ついて動けなくなってる話をしてたので烏賀陽さんは心配して訪ねてきてくれたのだ。その優しさが本当にありがたい。そこで烏賀陽さんと色んな話をした。烏賀陽さんはコロンビア大学大学院で国際政治、安全保障について学んでいます。その烏賀陽さんとユーモアを交えながら国際政治、安全保障とか語るのは心の癒やしになります。これはそんな優しい烏賀陽さんから得た気づきをまとめた私の日記のような文章です。

ORG_DSC06778 かつてマハンが海上権力史論でランドパワーとシーパワーについて語ったのが19世紀の終わり頃。それからテクノロジーが発達してミサイルの射程距離が伸び、ドローンが産まれ、インターネットが発達し、金融が発達し、メディアが発達した。

ミサイルの射程距離を遙かに超えてインターネットによってメディアと金融が海と山脈を越えて飛び交うようになった21世紀の戦争はどのようになるのか。ミサイルで相手をぶっ殺すのは為政者はやりがたらない。トルーマンですら暗闘・スターリン、トルーマンと日本降伏 上下巻 (中公文庫) に書かれていたように原爆を落として罪悪感を感じていた。チャーチルですら戦争に勝ってから失脚した。戦争で相手を叩きのめしても自分の良心が痛み、更には国民によって選挙で自分の地位が脅かされる。

とすると自分の良心があまり痛まず、国民の目にも余り触れない戦争はどんどん過激になる。その人間と国家の心理からみるとインターネットにおける情報戦争、サイバー戦争はますます便利な戦争になる。良心が痛まない。マスメディアと金融はミサイルよりも早く海を飛び越えて相手の経済を破壊する。これもまた、人間と国家の心理からすると良心が痛まないのでますます、国家にとっても、人間にとっても便利な戦争だ。

為政者は誰しも自分で相手を物理的に殺すのが嫌(良心も痛むし選挙にも負けやすい)だから、経済的に殺して自己責任だと言い、、マスメディアを使って『これは正しいこと』と宣伝する。そうすると原爆を落とすよりも戦争のハードルが下がる。情報戦争、サイバー戦争、プロパガンダ、経済戦争は良心も痛まず選挙にも負けない便利な戦争になる。そうすると戦争の垣根が下がる。戦争の目的は権力の拡大だからますます自分の権益を増やすためにお手軽に戦争が出来るようになる。

それでもミサイルをぶっ放して領地をぶんどる戦争はまだ必要だ。ランドパワー、シーパワーの論理で考えるなら地政学的に絶対必要な港や道を確保することは未だに大切だ。だがそれは最低限度で進むのだろう。

そういった過去の昔ながらの戦争は最低限度になりつつも、我々の目に見えないところでの経済とネット世界での戦争は日に日に過激になる。かつて虚経済と言われたはずのデリバティブ空間は最早虚経済では無い。かつては実体と経済虚経済と言われた筈なのにたった一つのヘッジファンドが1,000億ドル、2,000億ドルを運用しそれが現実世界を動かす。例えば私の大好きなプレイステーションを作ったソニーは金融によって膨らんだ外国資本によって完全に外資系になった。任天堂も外資系だ。株主の過半数が外国人投資家によって抑えられている。これによって日本のクリエイターの人月は確実に下がった。これは一種の経済敗戦だろう。しかし人は戦争に負けたという感覚も無い。

ネット空間は現実世界とは別物だったのにネットが最早主役になりつつある。SNSにネタを探すために現実世界で動く、簡単に言えば、インスタ映えする食品をレストランが作る、ように人々はネットが主役になって動く。それを動かしてるのは外国資本だ。Facebookも、Twitterも、Googleも何もかもが外国資本で我々はそれによって動いてる。これもまた一種の戦争の敗北だろう。

経済とネットの戦争は果てしなく拡大して権益を争うようになる。しかもその争う手段は良心が痛まない。このような時代で一体我々はどのような戦争を目にするのだろうか。いや、目にしないのだ。我々は今日ミサイルが飛び交ってないから戦時中では無いと誤解しているだけで今日も経済戦争と情報戦争に巻き込まれている。ミサイルが飛び交ってないだけでここは平和、と言えないのが現代なのだろう。

かつてはミサイルや銃弾が飛び交うところが戦争だった。それが最早変わってる。この文章を書いてるのもAppleのMacだし記事を載せるのもFacebookだしある意味敗戦国で戦勝国の技術と印刷機を使って書いてるようなものだ。
なにもこういった戦争行為は外国からだけ行われるわけでは無い。私が応援してるジャーナリストの烏賀陽弘道さんが新しいノートを発表した。

家に戻れないのに「避難者」でなくなる。避難先の引っ越しは認めない。福島県に戻るなら家賃を出す。国の施策に隠された意図。
https://note.mu/ugaya/n/nc175a4e8dee5
私も烏賀陽さんと同行した福島の被災者住宅の取材が活かされてる記事でこれは自分で行ったからこそ本当に辛い重みを感じる。そこで下記のような事が書かれていた。

引用開始

 調べているうちに、気づいた。なるほど、復興庁が発表する「避難者」の数は急激に減っているのだ。

 2年前の2016年2月には「避難者」は約17万4000人だった。

 それが、2018年2月27日には約7万3000人に減った。

 数字だけ見れば、2年間で約10万人、42%に減った計算になる。「避難者が2年間で10万人減った」とだけ聞けば、避難者はめでたく故郷・わが家に戻ったかのように思える。「順調に復興が進んでいるのだ」と受け取ってしまう。

 ところが、これは国政府が「避難者」の定義をいじることで生まれる、統計上のトリックなのだ。避難者が減っても、彼らが故郷・わが家に戻ったとは限らない。むしろそれは少数派である。「避難者は減り、復興は進んでいる」という「ポジティブな認識形成」が人為的に行われているといっていいだろう。

引用終わり。

ようするに数字上は被災者の数はどんどん減っている。そして烏賀陽弘道さんのノートを読めばわかるのだけどマスコミは良い部分だけをどんどんピックアップして『福島は復興している』『福島は大丈夫』という印象を付けている。これは為政者の立場からしたら選挙に勝つためのポジティブな認識形成だ。ある意味これは自国の権力者から仕掛けられた情報戦争でもある。しかし、この戦争が行われていることに人々は気付かない。

立てよ国民!外国製品を使うな!権力者に負けるな!とかは言わない。何てことはどうでもいい。重要なのは戦争が目に見えない形になっていて、戦争をすすめるハードルはミサイルのボタンを押すよりあまりにもハードルが下がっていて、私達が戦時中であると言うことを忘れてしまうと言うこと。そういう現状を知ること。そして基本的に国民というか、個人は常に権力者の犠牲になるように出来ていてその為の自衛を自分でするしか無いと言うこと。この辺りに気づく事だと思う。

権力者よ!搾取をやめろ!とは言わない(笑)それは人間の本性だからある意味仕方ない。そしてその権力者の欲望と暴力に個人が立ち向かってもやはり無駄だ。太平洋戦争でも学生運動でも暴力はより強い暴力に負けたと証明されている。世界は戦争の歴史で、個人は権力者に簒奪される、そーーーいうもんだと理解してどう世界で振る舞うか、という事を考えるしかない。そこで正義だけ叫んでも仕方ない。ただ空しく正義が虚空に消えて溶けて叫んだ人間が踏みつぶされるだけだ。

ミサイルや銃弾以外に戦争という手段が遙かに発達した世界でどうやって生きるんだろう?それは歴史の観察者としても興味があり、なおかつ私個人が生き抜くためにも凄く興味がある事だ。

残念なことに地球資源は有限なので金融がいかに無限にお金を刷ろうがサイバー空間がいかに拡大しても地球は有限に過ぎない。無限に膨らんだ欲望が自らの権益を奪い合うようにこのまま金融とネットで戦争が膨らんでも地球は有限だ。どこかで間違いなく人類滅亡。そして1万年も経てばその痕跡は消える。そんな曖昧な心配しなくても日本に原発が何十基もある。あと50〜100年もすれば大地震が何度も起きて太平洋に放射性核物質がばらまかれるだろう。そこでも人類はしぶとく生き残るのかな?自分が生きてる間にそれが起きるなら私は今からどういう準備をすればいいだろう?

そんな事を考えました。

そしてこうした思考自体が今の私にとってかけがえのない慰めになるというのが人間のすごい所だなと思う。戦争について考える事が自分の心の傷を癒やすというのは不思議な感覚。しかしそれもまた人間の本性なのだと思う。という事は権力者も人間ならば自分の心の傷を癒やすために戦争を考え、世界についての思考をめぐらせる。それが全体にとって健全な形で動くならまだいい。

ポーランドで産まれてスイスのバーゼルで哲学博士を取ったアリスミラーという心理学者はヒトラーの幼少期の教育と家庭環境があのような独裁者を作り上げたと書いている。人は心の傷を癒やす時に誰かを傷つける事だってある。毒親問題はそれの個人版だけどもその個人が権力を握ったら自分の心の傷やコンプレックスを癒やすために世界を破壊することだってある。

という事は私が今めぐらしている心の傷を癒やすための思考自体が世界を破壊する原動力にもなり得るのだ。人間とはかくもものすごいエネルギーを持っているのだと実感する。所詮この文章は私という個人が、私という人生に置いて経験したとてつもなく苦しい出来事を癒やすために書いてる気晴らしの日記に過ぎない。その感覚を忘れた時、人は世界も破壊するのだろう。

最後に烏賀陽さんのnoteに書かれていた文章を追記しようと思う。

引用開始

私は、英語のジョークを思い出した。

 家具店に、男性がベッドを買いに来た。
 ところが、男性の背が高すぎて、どのベッドでも脚がはみ出してしまう。
「どうしたらいいでしょうか」
 困った男性が店員に聞いた。
「おまかせください」
 店員はうやうやしくそう言って、男性の脚をベッドに合わせてノコギリで切った。

引用終わり。

我々はノコギリで切られてることにすら気付かない。人類は技術の発展で人をノコギリで切り裂いてもわからないようにする何かを手に入れてしまった。

怖っ。散歩したり葉巻吸ったりした後にモンハンしよ・・・。これはただの日記の延長線上です。正解なんてわっからない。

ORG_DSC06772 参考、引用文献

マハン海上権力史論 (新装版) アルフレッド・T・マハン
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家に戻れないのに「避難者」でなくなる。避難先の引っ越しは認めない。福島県に戻るなら家賃を出す。国の施策に隠された意図。
https://note.mu/ugaya/n/nc175a4e8dee5
魂の殺人 新装版 アリス・ミラー
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暗闘- スターリン、トルーマンと日本降伏 (中公文庫)
長谷川 毅
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追伸

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今日も読書!

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学で講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。コーチングと読書を通じて色々な可能性をみんなに伝えていきたくてこのチャンネルを運営中。月1,500冊以上の読書をして、それとは別腹で漫画も毎月数百冊読む。趣味はパイプ、葉巻、ドライブ、喫茶店&本屋巡り。

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清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

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